女子プロレスを題材にした米ネットドラマが追い風となっているという。写真はロンドンで今月12日撮影
 - (2017年 ロイター/Neil Hall)

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 [ロンドン 17日 ロイター] - クレア・ヒーフォードさん(36)は、普段は個人トレーナーを務めているが、数週間に1度、覆面をかぶり「ラグドール」のリングネームで、ロンドンで行われる女子レスリング興行で活躍している。

 米国では長いプロ興行の歴史がある女子レスリングだが、英国ではこれまで表舞台に上がることはなかった。

 「わたしたちが女子レスラーによるプロレス団体だとわかると、いくつもの会場が私たちに貸すのを断ってきた」と語るのは、女子プロレス団体「イブ」の主催者であるダン・リード氏だ。「みんな、女子プロレスを風俗と同等に見ているのだ」。

 だが、こうしたロンドンの女子プロレスにとって追い風となっているのが、Netflixで配信されたネットドラマ「グロウ」だ。同作品は1980年代の米女子プロレス興行を描いた物語。

 ヒーフォードさんも、このドラマの影響を感じているという。「ドラマを見た友達が、ロンドンのタウン誌の記事を見て『かっこいいね、見に行きたい』なんて言ってくれるようになった」とヒーフォードさんは語る。

 鉄道の高架下の会場で行われた試合は、総勢200人ほどの観客で熱気に包まれていた。試合は筋書きに沿って行われるが、レスラーたちの動きはまるで調整のとれた団体競技のようだ。

 「ここで女子プロレスの試合が見られるのは素晴らしい。女子プロレスはスピードが速くて、止まらない」と観客の1人は語った。