「勝つために振ってきた」主砲伊佐の2試合連続弾など美里工が14得点で快勝

2試合連続弾を放った伊佐（美里工）

　「自分のことよりも、チームの勝利が嬉しい。優勝するために冬、振り続けてきたのです」試合がほぼ決まった中での一発だったとはいえ、2試合連続ホームランを放った美里工の主砲伊佐 翼は、試合後の笑顔の中にも、チームの秘めたる思いを代弁した。

　初回、美里工は先頭の上原彪雅がレフト前ヒットで出塁。二死後、二つの四死球で満塁とした美里工は6番知花稜也がライト前へ運び2点。続く玉城雄大にもタイムリーが生まれ3点を先制した。

　美里工は5回、エラーと四球をきっかけにチャンスを掴むと玉城がスクイズを成功させ1点を追加。さらに相手の悪送球の間にもう1点を奪った。こうなると一気に飲み込むのが美里工。

　6回、7人連続で出塁したがそこにヒットはない。4つの四死球、エラーとバントと内野ゴロがひとつずつ。その場を完全に支配していた美里工は、9番花城紘人が走者一掃の三塁打。そして3番伊佐 翼がレフトスタンドへ放り込む2ランホームランを放ち大量9点を奪い2試合連続でコールド勝ちを収めた。

　「ここ最近のチーム（先輩方）と比べても、振りの鋭さはそん色ない」と神谷監督は、冬の成果を認める。秋の初戦敗退の屈辱は、この春で、そして九州で晴らす！その強い思いが見られた、今日の美里工であった。

　

（文・写真＝當山 雅通）

注目記事・2017年度 春季高校野球大会特集