CBC MarketWatchによると、フランスの第1四半期の実質GDP成長率は前期比0.2%増(季節調整済み)となり、市場予想の0.5%増を下回った。昨年第4半期のGDP実質成長率は速報値の同0.9%増から0.7%増に下方改定され、この結果、2004年のGDP実質成長率も2.4%増から2.1%増に下方改定された。

  INSEE(国立統計経済研究所)によると、第1四半期の個人消費は、失業率が5年ぶりの高水準である10.2%となったことから、同0.7%増に伸びが鈍化し、輸出も同0.1%減となったとしている。また、今回の景気減速を受けて、29日に行われる同国のEU憲法の批准の是非をめぐる国民投票では、同憲法が経済政策に対して自由放任主義的なアプローチを取っていることから、同憲法を批准すれば失業率がさらに拡大するという懸念が広がるとの見方が出てきている。ドイツも第1四半期のGDP実質成長率は予想を下回る1%増にとどまり、イタリアも景気後退局面に入っている。 【了】