2016年2月25日未明、京都大学のキャンパス内に恒例行事の「折田先生像」として、任天堂のゲームソフト「星のカービィ」の像が出現した。

当日早朝、次のような写真付きのツイートが投稿され、話題となっている。

写真は「折田先生像」と書かれた台座の上に、派手なピンクの「星のカービィ」が鎮座している。「星のカービィ」は1992年発売された、ゲームボーイ用のスクロール型アクションゲームの人気キャラクターだ。

像の隣に建てられている看板には次のように書かれている。

折田彦市先生は強い星の戦士としてコピーアンドペーストに尽力し、京大にぽよぱぶぷよな学風を築くために多大な功績を残した人です。どうかこれ以上食べものを与えないで下さい。
メタナイト

いったいこれは......?

去年は「中島くん」

「折田先生像」とは、毎年入試時期に出現するオブジェである。元々は本当に建学の功労者・折田彦市氏の銅像が建てられていたのだが、いつのころからか学生によるイタズラが相次ぐようになり、ついには像が撤去。しかし学生たちはそれにめげず、勝手に「折田先生像」と称したオブジェを作るようになった――というもので、もはや京大の風物詩とも言える。昨年は、漫画『サザエさん』に登場する「中島くん」。また一昨年は、森永製菓の菓子・チョコボールのマスコットキャラクター「キョロちゃん」だった。

2008年はアンパンマンの「てんどんまん」(Ryosuke Hosoiさん撮影、Flickrより)

過去には、アンパンマンの「てんどんまん」、Dr.スランプの「スッパマン」などもあり、主に漫画やアニメのキャラクターをパロディ化した像で、「なんでそのキャラ......?」という謎な人選が毎年注目を集めている。

そして登場したのが、冒頭のツイートで紹介されている「星のカービィ」というわけだ。

これを知った人たちから、こんな声がツイッターに寄せられている。

「今年の折田先生像はファントム食べちゃいそうな子ですか」という声もあった。強い星の戦士「カービィ」は今も人気だ。

「折田先生像の説明で笑った」という人が多い。像と解説文がセットになって、一つの作品となっているのだ。今年の解説文の最後に「メタナイト」とあるが、「星のカービィ」シリーズに登場するライバルキャラクターである。

「裏側の写真が上原亜衣だと聞いて熱いものを感じる」という人も......。そう、毎年看板の裏には女性タレントのプロマイドが張られるのが恒例となっているのだ。

入試にはまったく関係なさそうな人も、毎年楽しみにしているようだ。

いつのまにか、ツイッターのトレンドに入っている。これも毎年の恒例行事となってしまった。

なお「折田先生像」以外にも、さまざまな看板が立てられている。