全国各地の「防犯メール」の中から、気になった事案を紹介する本連載。今回は、兵庫県の「ひょうご防犯ネット」へ寄せられた声かけ事案を取り上げたい。

頑張れ、少年。画像は本文とは無関係です(arileuさん撮影、flickrより)

どこで道を間違えたのだろうか

2015年11月4日、18時ごろ。神戸市垂水区東垂水町付近の路上で、声かけ事案が発生した。

女子児童が徒歩で帰宅中、年齢が15〜20歳くらいの男に遭遇。男は女子児童に対して「ちょっと来て。抱っこさせて」と声をかけてきた。女子児童が断ると、男は何処かへ立ち去ったという。

声かけ・不審者事案の多くは、中高年の男性による犯行である。長い間全国の事案を見てきた筆者の勝手なイメージだが、その人物像は「何らかの理由で社会に適合できなくなった人」「人生に悲観して、やけになった人」というものが多い印象だ。

しかし、今回はまだまだ若い男による犯行である。この若い男の人生に何があったのか。それとも、生まれ持って何かよろしくない素質を持っていたのか。この若者の前途に、色々と思いを馳せてしまう声かけ事案だ。

事案ウォッチ全国の事案情報を紐解き、ときに想像を膨らませながらご紹介。
本連載でお届けする内容が、少しでも身近な犯罪の抑止につながれば幸いだ。