『#1090』をオーケストラとコラボする松本孝弘。(画像はYouTubeのスクリーンショット)

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B'zのギタリスト・松本孝弘がラジオ番組に出演して『Mステ』テーマ曲誕生の裏話やニューアルバムについて語った。実はFM番組のパーソナリティをおよそ8年間もやっていたという松本孝弘を相手に、番組パーソナリティの坂本美雨も心なしか緊張していたようだ。

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ソロアルバム『New Horizon』を4月30日にリリースする松本孝弘がそのプロモーションも兼ねて21日の『坂本美雨のディアフレンズ』(TOKYO FM)にゲスト出演した。ラジオ番組は久しぶりだという彼は「ここで、8年間くらいパーソナリティをやっていた」と明かして「パーソナリティとしても大先輩なんですね」と坂本美雨を驚かせた。彼が司会を務めた『BEAT ZONE』はTOKYO FM系で1989年から1997年9月まで約8年間放送されている。

人気音楽番組『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)のテーマ曲として知られる『#1090 〜Thousand Dreams〜』(ワンオーナインオー サウザンド・ドリームズ)は松本孝弘の2作目となるソロシングルだ。1992年3月18日にリリースされてから、ほどなくして4月10日より『Mステ』の3代目テーマ曲に起用された。

「もう、この曲がテーマソングになってからしか知らない世代も多くなった。私もほとんどそうです」という坂本美雨の言葉に「そうですね」と松本孝弘も感慨深げに答えている。坂本から「もともとはオープニングとしてではなかったんですよね?」と確認されて「どうだったかな、それもちょっと思い出せない」と答えており、彼もずいぶん昔のことに感じていた。

「ソロアルバムのレコーディングをしていたその中でできた曲で、番組のために書いたのか、番組の方が選んでくださったのか。ちょっと今となってはもう分かりません」と松本孝弘本人が言うのだから、『Mステ』のテーマ曲が誕生したいきさつは謎のままとなりそうだ。

彼が2012年に出したアルバム『Strings Of My Soul』にはオーケストラと共演した『#1090 〜Thousand Dreams〜』が収録されている。それから約1年10か月ぶりに作ったフルアルバム『New Horizon』ではガロの『学生街の喫茶店』や桑名正博の『月のあかり』といった意外な楽曲をカバーしている。

『学生街の喫茶店』について松本は「僕が小6頃だったと思う、実際にレコードを買ってすごく好きだった曲」と思い出すと「コード進行がシンプルだけどメロディーがとても変わっているので、ギターでやるとなんかおもしろい感じになるかなとやってみた」と収録した理由を明かす。

彼の幼少期は父親が声楽をやっており、母親はクラシックが好きでいつも家には音楽が流れていた。「だから、レコードとかも気に入った曲を買ってくれた」という。そんな環境が今の松本孝弘の土台となっているのだろう。

番組のコーナーで“松本さんのラブなこと”を問われた彼は、「モノも時には気持ちを上げてくれるので、それを持つことで満足したり楽しめる。でも、ずっと継続して飽きないのはやっぱり音楽ですね」と答えた。

音楽を作ることには飽きない。楽しみも苦しみもあるが、それでも貪欲に知りたいと思う。そんな松本に、坂本が今では十分に売れているのにそれでも貪欲に知ろうとする好奇心はどこから来るのか? と不思議そうにたずねた。

松本は「やっぱりそこが、ラブなんでしょうね」と返して、彼が使うギターは22フレットで6弦という仕組みなのだが、「なんでこんなことが起きるのだろう。こんな音の配列ができるんだろう。と思うことが未だにある」とその奥深さを語った。

「ギターが一番好きなので、他のものをやりたいと思ったことが無い」そう言い切る松本孝弘B'zとしての活動はもちろんだが、ソロギタリストとしてもますます大きな存在となりそうだ。

※画像はYouTubeのスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)