フィレンツェでの一戦は大きな怒りを残した。VIPスタンドでの一件は別にして、マリオ・バロテッリは出場停止となり、フィオレンティーナを相手に勝ち点2を失ったことは、2位の座を願うミランの道のりに大きく響いたからだ。ミランは何としてでもナポリを倒し、残り6試合でもリズムを維持したいと望んでいる。

マッシミリアーノ・アッレグリ監督はそれを分かっており、「簡単ではないが、勝つための条件をそろえていかなければいけない」、「負ければ2位の座はさようならだ。運命は彼らの手にある」とコメント。次のように続けた。

「難しい試合だろう。ナポリは良いプレーをするし、特に前線のクオリティーは素晴らしい。彼らは我々より勝ち点4多いんだ。明日は勝たなければいけない。バランスと忍耐が必要だ。だが、素晴らしい試合になると確信しているよ」

フィレンツェでの件は大きな騒動となったが、アッレグリ監督は穏やかな一週間だったと話している。

「今からリーグ戦終了までのことに集中している。フィレンツェでは3位以内を確実にするチャンスがあった。だが、後半に混乱したんだ。だが、我々はやるべきことをやった。簡単じゃない雰囲気だったが、こういう状況に向かうための成熟さも必要だ。しかし、4位と勝ち点6差というのは、誰も予想しなかった素晴らしい結果だと思う」

「我々は冷静にならなければいけない。これからナポリ、そしてユヴェントスと対戦するんだ。チームの調子は良い。我々は自信を持って戦わなければいけない」

ナポリも勝つためにサン・シーロへやって来るだろう。

「それはそうだろう。彼らは素晴らしいことをやってきた。勝ち点4差をつけているのは、普通のことだよ。だが、我々は冷静だ。チームは終盤戦への準備ができている。勝負がついたかのように思われるときでも、力を温存したプレーをしてはいけない。厳しい終盤戦になるはずだ。ウチには累積警告リーチの選手がたくさんいる。だから、チーム全員の努力と助けが必要なんだ」

一方、インテル側の挑発について、アッレグリ監督は笑って「(パオロ・)ボノーリスの発言? 傷ついたとは感じていない」とコメント。次のように返している。

「陰謀があったのなら、我々はフィレンツェで勝っていただろうし、明日の試合にバロテッリは出ていただろう。騒動もゲームの一部で、受け入れなければいけないが、我々は開幕時に考えられなかった順位で終えるために、結果を残すことだけを考えなければならない」

ジャンパオロ・パッツィーニの復帰については、このように喜んでいる。

「ジャンパオロは準備できている。彼が戻ってきてうれしい。信頼できる選手であり、素晴らしいプロフェッショナルだ。インテリジェントだし、チームに深みを与えてくれる。我々はバロテッリと、カンピオーネたる彼のプレーを失った。だが、堂々とその穴を埋めてみせる」

人種差別に関する質問も避けられないだろう。

「マリオは主審に伝えていた。これが最後となることを願っている。異なる振る舞いが必要だ。そうでなければ、イタリアはあと30年、世界のほかの国々から遅れてしまうだろう」

だが、どうやってナポリを倒すのだろう? アッレグリ監督は非常に理性的にこう答えた。

「自分たちが試合をするようにしよう。だが、こういう機会では、常に50対50なんだよ。たくさん走り、うまく守らなければいけない。それに、素晴らしい観客の助けもあるはずだ。チームはそれに値する。19試合前からそれを示しているんだ」