彼らは突然、アイドルとなった。エムバイェ・ニアンはミランに加わってから、無免許運転で“自己紹介”した。ヴァロン・ベーラミはナポリでワルテル・ガルガノの穴を埋めなければいけなかった。前者はバルセロナ戦でゴールをミスし、セリエAでまだ得点を挙げていないとはいえ、右サイドをしつこく攻め立て、ミランのサポーターの心をつかんだ。後者はイエローカードが多すぎで、ゴールを奪っていないとはいえ、相手選手を追いかけまわすことでナポリのサポーターの心をつかんでいる。

ミランとナポリは14日、チャンピオンズリーグ(CL)本選出場権を懸けて直接対決に臨む。黒髪のモヒカンと金髪のベーラミは、主役となり得る選手たちだ。

ニアンはナポリとの試合を前に、「素晴らしい試合をして、フィレンツェでのドローから巻き返せるように願おう。フィオレンティーナ戦でのパフォーマンスを繰り返してはいけない。ナポリ戦で良い試合をするために、ポジティブなところからリスタートしなければいけないね」と話した。

ナポリ戦ではFWマリオ・バロテッリが出場停止だ。だがニアンは、「(ジャンパオロ・)パッツィーニがチームにクオリティーをもたらしてくれる。マリオはいないけど、パッツィがチームを助けるために100%を出してくれるだろう」と述べている。

サイドというポジションに関しては、「フランスでもその位置をやっていた。いくつか動きを改善しなければいけないけど、すぐにやれるようになることを願っている。監督からは、もっとうまくやるために、もっともっと頑張らなければいけないと言われているよ」と語った。

最後に、ニアンは「試合に出られたら、ゴールを決めたい。今週は良い練習をしてきたし、チームを助けたいと願っている。ナポリ戦で重要なゴールが決められたらいいね。でも、最も大切なのは、チームのために働くことだ。ゴールは自然と決まるよ」とつけ加えている。

一方のベーラミは、ナポリ再生の秘訣の一つだ。ディフェンスラインの前における彼の貢献は、ワルテル・マッツァーリ監督のプレーにおいて重要なものとなっている。ミラン戦でもこの位置で起用されるだろう。彼に託される任務は、ミランの中盤の攻撃を食い止めることとなる。

「(リッカルド・)モントリーヴォのような選手、2ライン間では(ケヴィン=プリンス・)ボアテングのような選手を攻めなければいけない。僕はキャリアを通じてほぼすべての位置をやってきた。でも最近は、チームに大きな手を貸すことができているし、自分が重要な存在だと感じられているよ」

2位争いにとって重要なサン・シーロでの一戦でも、彼はそういう存在となるだろう。

「デリケートな試合だ。メディアは僕らが有利だとしているけど、実際はそうじゃないからね。ミランは好調だし、最近はすごく勝っている。フィレンツェでの予期しなかったことで、集中を落としてはいけない。負ければそばにくっつかれるんだ」

もちろん、目標は2位を維持することだ。ベーラミは「残念ながら、スクデットは去ってしまった。僕らは悔しく思っている。本当に残念なことだからね。だが、CLという目標を達成することは、クラブの今後の計画のために重要なことだ」とコメント。ミラン戦に勝てば、ナポリは2位の座を確実にすることができるだろう。

「ミランは強いチームだ。僕らは謙虚にサン・シーロへ向かわなければいけない。姿勢を変えたら、無様なところを見せてしまうかもしれないからだ。大事なのは、彼らにプレッシャーをかけ、守備でうまくやることだよ。僕らの前線には素晴らしい選手たちがおり、チャンスをつかむだろうからね」