12月31日、さいたまスーパーアリーナで開催された格闘技イベント「Dynamite!!」。魔裟斗の引退試合に石井慧の格闘家デビューと見所の多い大会となったが、中でも、物議をかもした一戦があった。

それは、DREAM王者・青木真也と戦極(SRC)王者・廣田瑞人の一戦だ。

アームロックでギブアップしない廣田の腕を青木がへし折るという壮絶なフィニッシュとなった一戦では、なんと青木は、相手の腕を折った直後、倒れて動けない廣田の目前に中指を突きたて舌を出し勝ち誇ると、そのままリング上では両腕を広げてハシャギ回るという極めて卑劣な行為を行った。

真剣勝負という場において、試合終了のゴングが鳴るまでの経過は、誰も責められるものではないだろう。だが、仮にもDREAMというイベントのチャンピオンでもある青木がとった試合後の行為には、多くの視聴者が不快感や怒りを覚えた筈。あんなシーンを放送したTBSの倫理観にも疑問の声が挙がっている。

現在もネットを中心に大きな議論となって続いているが、世界最高峰の軽量級イベント=米国「WEC」に参戦する、第6代修斗世界ライト級王者・田村彰敏もまた自身のブログで怒りを露わにした。

「あれはただのキチガイ。子供が憧れられない。なぜ廣田選手にも自分と同じように家族がいて、友人がいて、仲間がいることがわからないのだろうか?」と綴る田村は、「自分ひとりで戦っていると思っているのだろうか?ああいう態度を取って自分の家族、友人、仲間はどう思ったか?一般視聴者が見てどう思うか?親は子供に見せたいか?今から考えろ」と、その怒りを爆発させた。

また、「相手の関節を脱臼させるのは別に構わない」とする田村は、格闘技を実践するものとして、「相手を敬う気持ちを持て。相手を尊敬する気持ちが無い人間は格闘技をやる資格はない。ドリームの大黒柱?笑わせんなよ。自分がしている事を落としめてどうするんだ?青木真也は総合格闘技の品格を落とした。修斗の品格も落とした。修斗コミッションは修斗のベルトを即刻剥奪すべき」と訴えた。