先日、キャプテンのFWティエリ・アンリをバルセロナに放出したアーセナル。そのアンリは、「2007-08シーズンの終了後に、アーセン・ベンゲルがクラブを去る可能性があるから」と移籍決断の理由を語った。これを聞いたアーセナルは、慌ててフランス人指揮官の引き止め工作を画策。英国大衆紙『ザ・サン』が報じたところによると、アーセナルは契約延長の最新のオファーとして、現契約から50%増となる週給7万5000ポンド(約1800万円)の条件を今週中に提示する見込みだという。

 さらにアーセナルは、アンリやファブリス・ムアンバ、そしてジェレミ・アリアディエールの放出で得た移籍金などから、あわせて3000万ポンド(約73億5000万円)を補強資金として指揮官に提供する準備も進めているという。

 一方、これまでクラブ側の契約延長オファーをすべて断り続けてきたベンゲルだが、アンリの移籍でパニックに陥るアーセナル首脳陣を見て、その態度を軟化させつつあるとも言われている。それでも、若手中心のメンバー構成で、タイトル奪取には時期尚早と考える知将は、契約延長に応じる場合でも、来シーズン終了後の退団を認める条項を盛り込むよう求める可能性が高いと言われている。来シーズンに向けた戦力補強にも影響を与えるベンゲルの去就。アーセナル首脳陣は、またも胃の痛いシーズンオフを過ごすことになりそうだ。