シビック・ハッチバック(英国生産) (本田技研工業の発表資料より)

写真拡大

 本田技研工業(ホンダ)は22日、四輪車の世界生産累計1億台を達成したと発表した。四輪車の生産開始から54年目の2016年9月に到達した。

 四輪車の生産は、1963年に当時の埼玉製作所(現・Honda和光ビル)で生産開始した同社初の市販モデルとなる軽トラック「T360」から始まり、同じ年に静岡県・浜松製作所(現・トランスミッション製造部)では小型スポーツカー「S500」の生産を開始した。翌1964年には埼玉県狭山市に初の四輪車専用工場である狭山製作所(現・埼玉製作所 狭山完成車工場)を建設し、小型スポーツカー「S600」の生産を開始。以降、1967年に生産を開始した初の軽乗用車「N360」をはじめ、近年では「シビック」、「アコード」、「CR-V」、「フィット」などグローバルモデルや、販売地域の特性に合わせた地域専用モデルなど、豊富なモデルラインアップにより生産台数を伸ばしてきた。

 海外での生産では、1969年に台湾の現地企業と技術提携を結び初の海外生産モデルとして小型乗用車「N600」と軽トラック「TN360」の生産を開始。1982年には、米国オハイオ州で初の現地法人による四輪車生産として「アコード」の生産を開始。日本の自動車メーカーとして初めて米国で生産する乗用車となった。その後もアジア、欧州、南米、中国など世界各地に四輪車の生産拠点を展開。現在は、全世界18の国と地域にある34の四輪車生産拠点を活用し、フレキシブルな生産体制を構築している。

 生産台数の遷移は、生産開始の1963年から500万台達成までは15年を要したが、それから5年後、米国生産開始の翌年となる1983年に1,000万台に到達。1,000万台以降は生産速度が上がり、タイやカナダでの生産開始に続いて、7年後の1990年には2,000万台、12年後の1995年には3,000万台に到達。1999年に4,000万台を突破した後、生産開始から40年後となる2003年には5,000万台を達成した。ここから1億台の到達までは、5,000万台到達までの約3分1となる13年だった。

 ホンダの八郷隆弘社長は、「全世界のお客様に支えられ、1億台の四輪車をお届けすることができた」と述べ、「今後も次の1億人のお客様との出会いを目指し、より魅力ある商品をお届けしていく」とコメントしている。

 他の日本車メーカーでは、1935年に生産を開始したトヨタ自動車が、1999年に国内生産だけで1億台に到達。1933年に生産を開始した日産は、2006年に世界生産1億台を達成している。