医療費の高騰や患者のたらい回し、医療訴訟、医師不足、地域医療の崩壊など、日本の医療の崩壊が叫ばれて久しい。生まれてから死ぬまで医療機関に関係しない人はいない。だからこそ、常に注目を浴び、そして批判も厳しくなる。その一方で、医師たちは患者の命を救うべく、過酷な勤務をこなしているという現実もある。『医者ムラの真実』(ディスカヴァー・トゥエンティワン/刊)は、医療業界のリアルな状況を病理医の榎木英