人を老害、老害と言っているやつも、じつはすでに老害の側。その自覚すら持てないほど老いぼれては、まさに老害として疎まれるだけ。マッカーサーだか、松下幸之助だかのまねをして、サミュエル・ウルマンの『青春』などという詩を掲げ、仕事に張り切る老人ほど、周囲に迷惑なものはない。そんなものを好む時点で、すでに老いぼれているのだ。能の創始者として有名な世阿弥は『花伝書』に言う、老人を演じるなら、若作りをせよ