紫式部は「源氏物語」で何を伝えたかったのか。『紫式部と源氏物語の謎』(プレジデント社)の共著者でライターの北山円香さんは「全五十四帖をどこで区切るかで全く異なる趣が見えてくる。最も単純な読み方は『光源氏の生涯と亡きあとの世界を描いた物語』だが、文学者はほかにも多くの読み方をしてきた」という――。※本稿は、源氏物語研究会=編『紫式部と源氏物語の謎』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。版画「