腹の底から轟音が響いてくる。それは久しぶりの感覚だった。4年ぶりに甲子園に「声出し応援」が帰ってきた。人間の声の力をまざまざと思い知らされたのが、3月21日に登場した慶應義塾(神奈川)の大応援だった。仙台育英(宮城)との1回戦は、三塁側アルプススタンドの慶應義塾ブラスバンドが演奏する応援歌『若き血』で始まった。アルプススタンドのみならず、バックネット裏にかけて三塁側スタンドをびっしりと埋めた慶