勝てば地区S突破に王手をかける2戦目のマウンドを託されたオリオールズの勝ち頭・チェン [Getty Images]

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ア・リーグ 地区シリーズ第2戦 展望

☆ オリオールズ - タイガース

<現地時間10月3日 オリオールパーク・アット・カムデンヤーズ>

 初戦を12―3と大勝でモノにしたオリオールズ。相手エース・シャーザーに2発を浴びせKOすると、後続のリリーフ陣も圧倒的な攻撃力で飲み込み、8回は6安打集中で一挙8点。試合を決めた。主砲・クルーズは2安打1本塁打3打点と初戦から大暴れ。自身のプレーオフ通算本塁打を15本とし、ベーブ・ルースらが持つ歴代10位の記録に並んだ。

 勝てばリーグ優勝決定戦進出に王手をかけるオリオールズは、明日の先発に今シーズン16勝(6敗)のチェン・ウェインを立てる。中日で大活躍をしたことで日本でもお馴染みの左腕は、これが自身2度目となるプレーオフのマウンド。前回2012年の地区シリーズでは、ヤンキースを相手に7回途中1失点の好投で勝利投手となっている。今シーズンは1年通して活躍を見せたが、特に後半戦は7勝3敗で防御率2.76と優れた成績を残した。

 データ的にはタイガース相手に通算2試合で1勝負けなし、防御率4.91となっているが、これは2年前のデータであり去年、今年は対戦がない。あまり参考にはならないだろう。むしろ進化したチェンがタイガース打線に対してどのような投球を見せてくれるのか楽しみだ。

 連敗が許されないタイガースの先発は2011年のサイヤング賞投手・バーランダー。かつてほどの凄みはなく、15勝は挙げたものの12敗を喫し、防御率も4.54となっている。それでもここ一番で見せる投球は素晴らしく、現地時間9月19日のロイヤルズとの首位攻防戦では気持ちを前面に出した魂の投球で8回途中を1失点。チームに勝利をもたらしている。

 タイガースは初戦で防御率メジャー30球団中27位とウィークポイントになっている救援陣が脆さを露呈してしまった。自慢の打撃陣が早々と援護をし、なるべく長くバーランダーに投げてもらいたいというのが希望になるが、好投手・チェンを前に果たしてそれが叶うのか。試合は現地時間10月3日午後12時(日本時間10月4日午前1時7分)、プレイボール。