【ロシア最大の自動車メーカーを買収】選択と集中に見る、日産の躍進!
ルノー&日産グループが、ロシア最王手の自動車メーカーであるアフトワズを買収するとの報道がなされていますが、もしそうなると世界第3位のグループになるのだとか。
かつてトヨタを追いかけ、一時期は離されていた感のある日産ですが、再び肩を並べる時代が来たってことですね。
そこで日産が行なう選択と集中についてちょっと考えてみました。
まずゴーン社長が就任以来、系列と呼ばれる傘下の部品メーカーなどとの関係を見直し(欧州にはこういった習慣がないから?)、工場を閉鎖、コストカッターとしての腕を振るいました。そしてモデルラインナップを整理、サニーやローレル、セドリック&グロリアといった伝統の車名にもメスを入れて、さらにフェアレディZを復活させるなど、売れるクルマに特化したラインナップに変更させています。
販売店もブルー・ステージ&レッドステージと二つの看板があるものの、全店全車取り扱いとしています。販売店法人の統合も進めました。
そしてルノーとは海外でバッティングしないように、SUVを充実。ムラーノやエクストレイル、デュアリス(ルノー・コレオスもありますが)、ジューク、そしてインフィニティ・ブランドではQX、FX、EX(日本名スカイライン・クロスオーバー)など、豊富なラインナップとし、上手く住み分けをさせています。
またアジアや南米で低価格車の需要が増えると、なんと日本向けのマーチまでタイ生産に切り替える徹底ぶり。
軽自動車が売れていると見るや、スズキと三菱から調達。今度はそれが重要と見るや資本を投入、三菱と共同で合弁会社を作ってしまいます。
2代目ラフェスタも国内向けモデルとしては開発費がペイできないと踏んだのか、マツダ・プレマシーのOEMとして、さらにグレードは人気のハイウェイスターのみとしています。
最後にアフトワズですが、多くのパーツを共有化した低価格車を作り、さらなる量産効果を生み出すのではないでしょうか。
昭和の時代、販売のトヨタ、技術の日産と言われ、トヨタと日産はお互いを意識したラインナップ構成だったと思います。しかし国内だけに目を向ければ、トヨタがレクサスを併せて49モデル(ハイブリッド等はガソリン車と同じくくり)に対して、日産はわずか24モデル。もちろん他社の動向も注視しているのでしょうが、選択と集中を繰り返しながらライバルよりも売れるクルマ、必要なクルマに特化しているように感じます。
そして日本というよりも地球規模でグループ全体の利益を出し、再びトヨタと肩を並べる時代を迎えたのでは?
なんでも役員報酬ランキングでは日産のゴーン氏が8億9100万円で日本ではトップらしいですが、功績を考えれば納得!?
(佐藤みきお)
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