いよいよ来週から開幕。

楽天イーグルス創設時の監督である田尾さんがこう言っていた。

「メーカーが持ってきた4種類のボールから飛ばないボールを2種類選び、その2種類のうち岩隈の投げやすいボールを採用した…」

これほど、ボールによって違うのである。野球も含めて球技と呼ばれるものはこのボールを追いかけることがメインとなるスポーツだ。絶対に誰にも邪魔をされずに得点が入るホームランというルールが存在する野球にとって、飛ぶ飛ばないで大きな影響が出ることは容易にわかる。

しかし、前回も書いたが今までが飛びすぎたのである。野球が変わるのではなくもとに戻るといったほうが正解だろう。具体的に言えば…

増えそうなもの→→
3塁打、外野手の守備機会、外野手のエラー、バント、監督の采配機会、監督で勝つ（負ける）試合、盗塁、エンドラン、スクイズ、1点差試合…

減りそうなもの→→
1試合の平均得点、ホームラン、大量得点、3割打者…

？→観客数

これだけ変わってくることが予測される。初回無死1塁で判で押したように送りバントって確実に多くなる。見ているほうはつまらないが…。まぁ先取点の重みがかなり大きくなってくるので仕方がないのかもしれないが。

よく1点取るのがうまいチームという表現をすることがある。タイガースはどちらかと言えば下手だった。少なくともここ近年もその前からも決してうまいと言われた時代はない。悲しいかなこれも伝統なのである。逆に1点をとるのがうまいという伝統を持っているのが悲しいかな讀賣である。少なくとも私の中にはそれがある。

讀賣9連覇の時代に川上という大監督がいて、いち早く大リーグ流の管理野球を取り入れ、自分を犠牲にして1点を取るという野球が伝統として受け継がれている。

その時代から選手はみんな変わっていると思われるかもしれないが、チームの伝統ってそういうもんだ。中日もそうだが選手が試合の勝ち方を知っているというか…

だからその辺を差っ引いて戦っていかなくてはいけない。そう、タイガースは1点を取るのが昔から下手なのだ。ましてや監督が真弓さんである。

タイガースは戦力が整っているように見えるが、今年はヒット3本続けるのは難しくなることを重々頭に入れて戦わなければならない。バント、エンドラン、盗塁を駆使して前へ前へと塁を進める作戦をうまく使わないと1点は遠い。

監督の采配で勝敗が決まる試合も確実に増えるだろう。球児や久保田は登板数より投球回数が多かったが、岩瀬や高橋は登板数と投球回数がほぼイコールだ。

そして1点差勝利と大差敗退の比率が一番高いのが落合。つまり捨て試合を作るのがうまい監督である。それもファンにはそう思わせずにうまく負けゲームを作る。なんでもかんでも勝ちにいって後半に疲労を溜めてしまう監督と比べると“力量の差”を感じる。

う〜んと唸らされるような采配は決して望まない。普通の采配でやってくれれば選手は力を持っている。そう信じている。

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