格下のレバンテ相手にホーム、サンティアゴ・ベルナベウで0−1で敗れ、今シーズン2度目の2連敗を喫したレアル・マドリーは、“危機”という長いトンネルから抜け出せずにいる。不甲斐ない試合内容と結果にファンの堪忍袋の尾も切れ、サンティアゴ・ベルナベウは怒りのブーイングと白いハンカチで一色になった。

 レバンテ戦での敗北に、とうとうファビオ・カペッロ監督解任の噂も流れ始めた。試合後にはクラブの首脳陣による緊急会議が行われ、それは翌月曜日の午後にまで及んだが、首脳陣が最終的に出した決断は、「カペッロの続投」である。

「カペッロは、レアル・マドリーで我々全員が望むような改革することのできる唯一の監督だ」。

 クラブのスポークスマン、ミゲル・アンヘル・アロージョ氏は会議後にそうコメントし、首脳陣がこれまで通りカペッロ監督に全幅の信頼を寄せていることを強調。また、プレドラグ・ミヤトビッチSDは、「我々にはもっと時間と忍耐が必要だ。ビッグクラブでの改革は簡単なものではない。我々にはファンの支えが必要だし、今こそ一致団結しなければならない。我々を信頼しているという気持ちが伝われば、全てはうまくいくはずだ」と述べ、カペッロ監督への信頼とチームの今後については楽観的な姿勢を見せている。

 ちなみに、“マルカ”紙はウェブサイト上で『レアル・マドリーの危機は誰のせいか?』というアンケートを実施。46.91%とほぼ半数が『全員』と答え、続いて『カペッロ監督』の22.46%、『カルデロン会長』の18.15%、『選手』12.48%という結果(2月6日、14時時点)となっている。

 とりあえず、カペッロ監督の続投は決まった。だが、危機的状況からすぐに抜け出せるかは疑問だ。それでも、タイトル獲得を目指し、失ったファンの信頼を取り戻すには一試合一試合で結果を残していくしかない。今後の奮起に期待したいところだ。

(スペイン通信)