来シーズンに向けバルセロナとレアル・マドリーのライバル同士がマンチェスター・ユナイテッドのポルトガル代表MFクリスティアーノ・ロナウド(21)の獲得を狙っているという噂は、スペインを始め多くのメディアを賑わせているが、同国代表の監督でC・ロナウドのことをよく良く知るルイス・フェリペ・スコラーリ監督のC・ロナウドにバルサへの移籍を勧めるコメントが英紙“ザ・サン”で報じられている。

「クリスティアーノは、クラブの特別な存在の1人となるようなクラブに行く必要があるだろう。ヒーローとかスター選手といった個人の力をベースに置くようなクラブにではない」。

 スコラーリ代表監督はそう明言。と同時に来年の夏に移籍することは理想的な時期であるとの見解も示している。「C・ロナウドは、バルサでロナウジーニョと完璧に共存し合えるだろう」と断言。さらに、気候も一つのカギを握ると見るスコラーリ監督は、バルセロナの暖かい気候がC・ロナウド獲得にプラスに働くだろうとも。

「バルセロナには太陽がある。年中日が差しているし、イングランドのように寒いという日はほとんどない」。

 そして、C・ロナウド獲得の争奪戦を演じることになるであろうR・マドリーへの移籍の可能性については、「スター選手が4人も5人もいるクラブに移籍することは彼のフットボールの成長の妨げになりかねない」と明かし、R・マドリーへの移籍には反対の意向をのぞかせている。

 今シーズン、マンチェスター・Uで大活躍を見せるC・ロナウドは、今やチームに欠かせない存在となっている。昨日行われたプレミアリーグ、対トットナム戦でも4−0と快勝。C・ロナウド自身も15ゴール目をマークし、チームの勝利に貢献している。

 ポルトガル代表で4年間、C・ロナウドの成長を見守ってきたスコラーリ監督は、C・ロナウドの才能はまだまだ開花すると大きな期待を寄せている。そして、移籍するのであればその才能が活かされ、さらにステップアップできるクラブに行くべきだ、とその考えを明確にしている。

 マンチェスター・Uにはチームの大黒柱となりつつあるC・ロナウドを手放す意思は全くないようだが。C・ロナウドの争奪戦がこれからますますヒートアップしていくことは確かだろう。

(スペイン通信)