バルセロナの至宝、“メッシ2世”の呼び声高いジオバニ・ドス・サントス(17)はトップチームでプレーするチャンスがないバルサを離れ、環境を変えることを考えているとバルセロナの有力スポーツ紙“スポルト”が報じている。

 サミュエル・エトー、レオ・メッシ、ハビエル・サビオラと相次ぐ故障で、一時はドス・サントスに対する期待も高まっていたが、クラブ側は1月にドス・サントスをトップチームの選手として登録はしないという方針をとり、トップチームへの登録を見送っている。一度トップチーム登録をすると下部の試合に出場できなくなるからだ。例えトップチームに登録したとしても出場機会に恵まれるという保証はどこにもないし、17歳の逸材にとって成長の期間を失うことはマイナスになるとクラブ側が判断したためだ。

 プレシーズンではトップチームの遠征に参加し、昨年12月に行われたクラブW杯の招集メンバーに入ったドス・サントスはトップチームでもやれると自信をつけたはず。そのドス・サントスにしてみれば、今シーズン、バルサのトップチームでプレーする機会を失ったことで落胆したことは確か。トップチームでプレーできる環境を求め、バルサを離れることを真剣に考えているという。

 そして、トップチームでも十分通用すると見られているドス・サントスにはイングランド、イタリア、フランスのクラブから複数のオファーも届いており、特にオリンピック・リヨンが積極的に動いていると地元ラジオ局“カタルーニャ・ラジオ”の番組内が伝えている。

 バルサとは2009年までの契約を結んでおり、契約破棄料は3000万ユーロ(約47億円)となっている。ドス・サントスの気持ちも理解できるが、若い才能を慎重に見守っていくという姿勢をとるクラブ側の考えも当然といえる。いずれにしても、いずれチームを背負って立つであろうこの至宝をバルサがそう簡単に手放すとは考えにくい。引き止め作戦に出ることは想像できる。それに、登録はされてなくても、今シーズン中にもトップチームでプレーできるチャンスをあるはずだ。

(スペイン通信)