ようやく決まったロナウドのACミラン移籍。2008年6月30日までの契約に正式サインを済ませたロナウドの表情は明るかった。レアル・マドリーでの選手生活にピリオドを打ったロナウドは、「ハートの一部」とレアル・マドリーへの愛情を示すと同時に「それも人生だ」と率直な気持ちを明かした。

「ACミランとの契約にサインをしたばかり。レアル・マドリーを離れることになったけれど、ファン、僕を支えてくれた人々、チームメイトのみんな、1人を除いたコーチたち、全ての人々に感謝したい」。

 感謝の気持ちをそう言い表したロナウドだが、この1人とはファビオ・カペッロ監督であることは間違いない。カペッロ監督から信頼されず、出場機会もままならない状況にフラストレーションも頂点に達していたロナウド。これが移籍の動機であるといってもいい。サンティアゴ・ベルナベウのオフィスから出てきたロナウドは、元指揮官を批判こそしなかったもののそう皮肉をこめた。それでも4年半を幸せに過ごしたレアル・マドリーから去ることは悲しいことだと告白。

「ACミランで再び成功を手にするという僕のキャリアでも重要な挑戦となる。と同時に悲しい気持ちでいっぱいだ。4年半を過ごしたここを‘我が家’のように感じていたからね。いろんなことを言われていたけれど、監督とは一度たりとも問題はなかった。でも、彼は僕を望んでいなかったし、僕はプロだ。プレーしたいし、フットボールを愛しているから他の解決方法を見つけたかったんだ」。

 プレーすることを望みレアル・マドリーから去ることを決意したロナウドは、「悲しい」としながらも「明日から次の挑戦に立ち向かう。人生は続くんだ」ときっぱり。決意も新たにロナウドのACミランでの挑戦が始まる。ロナウドの再起に期待したい。

(スペイン通信)