1月31日に移籍期限を迎える今冬の移籍マーケットで、若干17歳の若手DFガレス・ベイルの動向が注目を集めている。現在サウサンプトン所属のベイルは、マンチェスター・ユナイテッドやアーセナルも獲得に動いた逸材で、現在はトッテナムと移籍交渉中だ。しかし、トッテナムのダニエル・レビィ会長は、獲得資金に1000万ポンド(約24億円)を用意しながらも、この若きウェールズ人に急いで決断を迫るつもりはないようだ。

「17歳の選手にとって、移籍は大きな決断だ。それは家族にとっても同じこと。決断に時間が必要なのであれば、いくらでも時間を与えるつもりだよ」

 ベイルの獲得について、レビィ会長が余裕を見せる背景には、トッテナムの戦力補強の充実ぶりが挙げられるだろう。1月の移籍マーケットでは、ポルトガル人DFのリカルド・ロシャとGKのベン・アルンウィック、そしてフランス人DFのアデル・ターラブを獲得。レビィ会長は、「トッテナムには素晴らしいメンバーが揃っている。今後は成長曲線を描きながら、チームは強くなるはずだ」と、現有戦力に自信をみせている。

 プレミアリーグでは現在9位と苦戦しながらも、若手選手の獲得で、将来を見据えた補強を着実に進めるトッテナム。世界的にも人材不足の左サイドバックに、17歳の逸材ベイルを獲得できれば、近い将来、チェルシー、マンU、アーセナル、リバプールのビッグ4が支配するプレミアリーグの勢力図を塗り替えることが出来るかもしれない。