最終予選初出場の菅原由勢がPOTM選出、口にしたのは周囲への感謝「悔しい思いをしてきましたが…」

写真拡大

 日本代表は15日、FIFAワールドカップ26アジア最終予選の第5節でインドネシア代表と対戦し、4−0で勝利した。試合後、AFC(アジアサッカー連盟)が選ぶ同試合のプレイヤー・オブ・ザ・マッチ(POTM)に選出されたDF菅原由勢(サウサンプトン/イングランド)が、フラッシュインタビューに登場した。

 日本代表は前半立ち上がりこそ苦しんだものの、GK鈴木彩艶(パルマ・カルチョ/イタリア)の好セーブもあって難を逃れると、35分にはFW小川航基(NEC/オランダ)がオウンゴールを呼び込んで先制に成功。続く40分には、左サイド高い位置でボールを受けたMF三笘薫(ブライトン/イングランド)の折り返しから、FW南野拓実(モナコ/フランス)がダイレクトで仕留め、日本代表は2点をリードしてハーフタイムに突入した。

 後半に入ると立ち上がりの49分、相手のミスを見逃さなかったMF守田英正(スポルティング/ポルトガル)が、相手DF2人の股下を抜く狙い澄ましたシュートを突き刺し、早々とリードを広げる。その後、62分にMF伊東純也(スタッド・ランス/フランス)と共にピッチに立った菅原は、69分に大仕事をやってのけた。

 右ウイングバックのポジションに入っていた菅原は、敵陣中央でボールを受けると、伊東とのワンツーから一気に加速。ボックス右のスペースへ入ると、中央への折り返しを匂わせながらも、最後は深い位置から右足でニア上を撃ち抜き、日本代表に4点目をもたらした。

 試合はこのまま4−0でタイムアップ。これで日本代表の最終予選における成績は4勝1分に。2位につけるオーストラリア代表に勝ち点差「7」をつけ、本大会出場権獲得へまた一歩近付いた。

 試合後、菅原はベンチから受けていた指示を「得点を重ねてはいたものの、流れの面でもインドネシア代表が素晴らしい(後半の)立ち上がりを見せていました。その流れを断ち切ることと、得点が欲しい相手が前がかりになったところをしっかりと抑えること、前がかりになったところの裏のスペースを突いていくことを求められていました」と説明。「素晴らしい指示のおかげで、得点が取れたと思っています」と感謝した。

 右サイドバックを本職とする菅原は、“攻撃的3バック”システム導入の影響もあって、最終予選ではここまで出番がなかった。ようやく訪れた出場機会で、攻撃面で違いを示すこととなったが、菅原は「最終予選が始まってから、自分自身悔しい思いをしてきました。今日も、スタメンに自分の名前がなかった時は悔しかったです。そのような気持ちが僕の原動力になっていると思います」と率直な心境を打ち明ける。

「自分に対して苛立ったり、他の人に矢印を向けそうなこともあったのですが、サッカー選手である以上、ピッチに立って自分を証明することが、結果につながってくると思っていました」と語ると、次のように周囲への感謝を口にした。

「今日は途中から出場する機会があれば、結果を残してやろうと思っていましたし、まずは結果を残せて良かったです。監督や選手を含めて、常に励ましてくれて、サポートしてくれて、僕のモチベーションを上げるための言葉をくれた全員に感謝をしたいです」

 次戦は11月19日(火)21時00分にキックオフ予定で、アウェイで中国代表と対戦する。菅原は「勝ち点3、ただそれだけが必要なので、今日の勝利は忘れて、集中したいと思います」と意気込んだ。


【ゴール動画】日本代表、敵地でインドネシアに4発大勝!