日本人の心も動かした3歳少女の熱心な声援「ビックリした」 野球豪州代表の胸に残る熱狂【プレミア12】
プレミア12が開幕…豪州のWBC大健闘の裏にあった少女の声援
野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」に出場する日本代表「侍ジャパン」は13日、名古屋市のバンテリンドームで初戦を迎える。相手の豪州は、昨春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で韓国を下すなどして準々決勝に進出の大健闘。その後押しをしたのが、スタンドに現れた少女の熱烈応援だった。声援を送られたダリル・ジョージ内野手は、今も当時の熱狂を覚えている。
「レッツゴー!!! ジョージ!!!」
東京ドームのスタンドに、なんともかわいらしい声援が響いた。豪州側スタンドで1人の女の子が何度も声を上げ、その波は周りの日本人まで巻き込む大声援となった。テレビ中継にもその姿がとらえられ話題となったのは、今大会で豪州代表の主将を務めるティム・ケネリー外野手の娘フローレンスちゃん。当時3歳だった。
この声援にも後押しされ、ジョージは豪州が初めて進出した準々決勝の2回、キューバ相手にフェンス直撃の二塁打を放ち、先制点につなげた。ジョージは当時の空気を「あの子はムービースターだからね。僕たちもサインをもらっておかないと。100パーセントさ」と忘れていない。
ただ実は、打席ではこの声援に気づいていなかったのだという。「とても集中していたからね。何があったのか知ったのは試合の後さ。あまりに有名になっていてビックリしたけれど」。ケネリーによると、今回の試合にフローレンスちゃんは来られない。ジョージは「目指すものはいつも同じ。勝つことだよ。相手がどこであろうともね」。母国から送られるはずの声援に期待している。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)