愛知・豊橋市長選、元市議の長坂氏が初当選 現職浅井氏ら得票及ばず
愛知県豊橋市長選は10日に投開票され、無所属新顔で元市議の長坂尚登氏(41)が、いずれも無所属で現職の浅井由崇氏(62)、元市議会議長の近藤喜典氏(45)、練り物製造業の蔵地雅彦氏(65)の3人を破り、初当選を果たした。
当日有権者数は29万1337人、投票率は43.43%(前回43.14%)だった。
豊橋市長選で初当選を決め、支持者から花束を受け取った長坂尚登氏=2024年11月10日午後11時17分、愛知県豊橋市大橋通1丁目、前島慶太郎撮影
10日夜、当選が決まると長坂氏は市内の事務所で、ボランティアのスタッフたちと万歳三唱をした。「本当に豊橋がよい街になるように力を尽くしたい」と述べた。
争点は、豊橋公園東側エリアでの多目的屋内施設(新アリーナ)の整備計画だった。
任期途中で市議を辞職して挑んだ長坂氏は、現職の浅井氏が前回の市長選で「計画を白紙に戻す」と訴えて当選したにも関わらず、事業を進めたと批判。長坂氏は、自らの当選が決まると、新アリーナの計画について「就任したらすぐに契約は解除する」と述べた。
選挙戦では、豊橋駅前を行き交う人たちと握手を交わすことで、自らの認知度を上げる作戦を展開し、支持を広げた。
一方、現職の浅井氏は、4年間の実績を訴えたが、支持が広がらなかった。浅井氏は10日夜、「私の訴えが当選するまでは届かなかった」と敗戦の弁を述べた。
自民党豊橋支部の推薦を受けた元市議会議長の近藤氏は、豊橋駅前に屋台街をつくるなど、独自の政策を掲げたが、支持が広がらなかった。蔵地氏も及ばなかった。
■豊橋市長選の得票
長坂氏 45491票
浅井氏 41094票
近藤氏 36079票
蔵地氏 2326票
=開票率100%