「コロコロ変わるコロちゃん」紀州のドン・ファン元妻が語る“異様な夫婦関係”
“紀州のドン・ファン”と呼ばれた資産家が殺害された事件。元妻が法廷で初めて異様な夫婦関係を語りました。
【画像】初めての被告人質問…元妻は法廷で何を語った?■元妻 法廷で何を語る?須藤早貴被告(28) 弁護側被告人質問から
「お金をぱっとくれるからラッキーと思いましたし、うまく付き合っていこうと思いました」
初めて被告人質問に立った須藤被告。いびつな夫婦関係を送った資産家の死。重要な証言が出ました。
須藤被告「(野崎氏から)『もうダメだから覚醒剤でも買ってきてよ』と言われました」
“紀州のドン・ファン”と呼ばれた野崎幸助さん(当時77)。その野崎さんに、致死量の覚せい剤を摂取させ殺害した罪に問われている元妻の須藤被告。8日に須藤被告に対する被告人質問が始まりました。
少し緊張した様子で出廷した、黒のスーツの須藤被告。野崎さんとの出会いについて聞かれます。
須藤被告「(初日に)100万円を渡され、結婚してくださいと言われびっくりした」
2人が出会ったのは2017年12月。その2カ月後に結婚します。野崎さんが死亡したのはさらにその3カ月後、2018年5月のこと。
検察によると、須藤被告が結婚した20日後「完全犯罪」と検索、さらに「老人・完全犯罪」「覚醒剤 過剰摂取」などと検索していると主張しています。
資産家・野崎さんは、たびたび窃盗被害にも遭っています。
窃盗被害に遭った 野崎さん(2016年)「(バッグに)1500万円くらい入っていて。一部残して、800万円くらい盗んで。(盗まれた総額は)7000万円くらい」■「思い通りにならないとキレる」「やべーやつ」
資産家の野崎さんと須藤被告。その異様な関係が明かされました。
須藤被告「駄々をこねて子どもみたいじゃないですか。コロコロ変わるから、コロちゃん」
8日に初めて行われた須藤被告への被告人質問。これまでの裁判で検察側は「被告が資産目当てで結婚し、遺産を得るために殺害した」と主張。
須藤被告は「私は殺していません」と無罪を主張しています。
その異様な結婚生活が、明かされました。
須藤被告「お金をぱっとくれるからラッキーと思ったし、うまく付き合っていこうと思いました。(野崎さんが)『結婚してください』と。『じゃあ、毎月100万円ちょうだい』とか言ったと思います。田辺が田舎だったので『こんなとこには住めません』と言いました」
実際に100万円をもらったのは、少なくとも5回と話します。
須藤被告「(友人や家族には)言っていません。100万円もらうという契約みたいな結婚なので。愛し合ってする結婚ではないので言いませんでした」
さらにパリへの旅行費も出してくれたと話します。
須藤被告「(LINEに)『気を付けて行ってらっしゃいアモーレ』とか書いてます」弁護側
「『金を受け取ることは自由を束縛すること』と言われたことについて」須藤被告
「やべーやつだなと思いました」
その後も、メッセージを送る野崎さんに対し…。
須藤被告「だだをこねて子どもみたいじゃないですか。自分の思い通りにならないとキレるし、かと思えば数時間後には『アモーレ』とか言ってくるし、コロコロ変わるからコロちゃん」
焦点は事件当日の5時間に当てられます。
野崎さんが自宅2階で倒れた状態で発見された5月24日。午後3時過ぎ、家政婦が外出。野崎さんと須藤被告は2人きりに。
午後6時以降、野崎さんは寝室のある2階に。
その後、家政婦が帰宅。そして午後10時半ごろ、意識のない野崎さんを発見します。
検察側は、2人きりの時間に覚醒剤を摂取したとみています。覚醒剤は野崎さんに頼まれて買ったという証言が出てきました。
須藤被告「(野崎氏が)『もうダメだから覚醒剤でも買ってきてよ』と言われました。冗談だと思って『お金くれたらいいよ』と言ったら社長(野崎氏)が20万円渡してきました」