21歳竹田麗央、PO6ホール激闘Vで苦笑「長くなってすみません」 米ツアー初V直後に観客も笑い声
TOTOジャパンクラシック
女子ゴルフの日米共催ツアー・TOTOジャパンクラシックは3日、滋賀・瀬田GC北C(6616ヤード、パー72)で最終日が行われ、3打差の4位で出た21歳の竹田麗央(ヤマエグループHD)が通算8勝目&米ツアー初勝利を挙げた。2日の第3ラウンド(R)は悪天候で中止となり、3日間54ホールに短縮。最終18番でプレーオフに持ち込み、米ツアー出場権を手にした。
竹田が土壇場で勝負強さを見せた。3打差で首位のマリナ・アレックス(米国)を追いかけた16番パー5でイーグル奪取。ギャラリーを沸かせると、540ヤードの最終18番パー5で2オン成功。グリーン周りにどよめきを起こした。イーグルパットはわずかに外したが、バーディーで通算15アンダーの首位タイに。1イーグル、5バーディー、2ボギーの67で回り、米ツアー通算2勝の34歳アレックスとのプレーオフになった。
18番で行われるプレーオフ1ホール目、竹田は第1打をラフへ。第2打を花道まで運び、第3打のアプローチはショートした。先にバーディーパットをねじ込んだが、アレックスもバーディー。5ホール目まで互いにパーとした。なかなか決め切れなかった竹田は6ホール目にバーディーチャンス。先にパー以上が決まったアレックスを横目に、約1メートルのウィニングパットを沈めた。約2時間のプレーオフを終え、両手を突き上げながら安堵の笑みを浮かべた。
優勝インタビューの第一声で「本当に長くなってしまってすみません」と話すと会場から笑いが漏れた。「でも、本当に優勝できてよかったです。このホールがラストと聞いていたので勝ててよかった。やっと終わったという感じ」と苦笑い。「緊張していたけど、凄く声援をいただけたおかげで優勝できた」と振り返った。
アレックスについては「本当にいいプレーを前半からされていた。3打差で厳しいと思ったけど、最後まで諦めずにプレーできてよかった」と称賛。自身について「ティーショットの調子がよく、イーグルも獲れたおかげで優勝できた」と明かし、米ツアー挑戦へ「Qスクールを受けなくてよかったのでそこが一番嬉しい。来年初めて米ツアーに行くけど、いろんな経験をして優勝できれば」とさらなる飛躍を誓った。
今季は異次元の強さを見せている。4月にツアー初優勝。2度の2週連続優勝を挙げたほか、ソニー日本女子プロ選手権、日本女子オープンの国内メジャー2冠も達成し、7勝目を挙げた。1988年のツアー施行後では初優勝したシーズンでの7勝は史上初の偉業。さらに今回は米ツアーまで制し、わずか半年で8勝目を手にした。
元賞金女王・平瀬真由美を叔母に持ち、母・哲子(さとこ)さんも元プロゴルファー。一気に開花した逸材が強さを見せつけた。
(THE ANSWER編集部)