ともに指名を受け、笑顔でポーズをとる四国ILp・高知の嶋村(右)と若松(撮影・秋山哲範)

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 「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」(24日、都内ホテル)

 阪神の育成2位・嶋村麟士朗捕手(21)=四国ILp・高知=は、高校と現所属チームのOBである藤川監督の指名に頬をほころばせた。名前を呼ばれると、「よかった〜」と声を出しながらDeNA4位の若松とハグ。「とにかく安心しました」と安堵(あんど)した。

 高知商出身と指揮官のモロ直系。「小4から野球を始めたので現役時代は見ていないけど、ユーチューブですごい球を投げていた。プロに入ったら、こんな投手を打っていかなきゃならないんだと思ったけど、現役のときに受けてみたかった」と火の玉ストレートへの憧れを語った。

 高知高出身の森木とは同学年で、潮江中時代は中学選抜で球を受けた。高校時代は公式戦の対戦はなかったが、練習試合で2打席凡退。「高校時代はとてもじゃないけど打てなかった。今も連絡をとり合っているし、一緒に切磋琢磨(せっさたくま)して1軍でやりたい」と、かつてのライバルにエールを送った。

 四国ILpで昨季は捕手、今季は指名打者でベストナインに選ばれた。「スローイングをもっとよくして、打撃ではファールになっていた球をヒットにできるよう筋力をつけたい。世界を代表するキャッチャーになりたい」。大志を抱いた育成2位が、先輩指揮官のもとで大きく羽ばたく。

 ◆嶋村 麟士朗(しまむら・りんしろう)2003年7月13日生まれの21歳、高知市出身。右投げ、左打ち。捕手。177センチ、90キロ。小4から潮江東スポーツ少年団で野球を始める。高知商から福井工大へ進学も、中退して22年8月に高知FD入団。昨年は68試合で打率・299、2本塁打、37打点を記録し、捕手でベストナインに選出。今年は61試合で打率・350、5本塁打、41打点で指名打者としてベストナイン。