10月27日に投開票されることが決まった衆議院選挙。石破茂新総裁が、自民の裏金議員ら12人に公認を認めなかったため、選挙情勢は混沌としている。一方、民放各局の選挙特番にも注目が集まりそうだ。

 なかでも「テレ朝の選挙特番が一歩リードするのではないか」という憶測がテレビ関係者の間で広がっているという。あるテレビ関係者はこう話す。

「今度の選挙は選挙特番が俄然注目されることになりそうです。

 現在のところ各局とも特番の体制を作りつつありますが、その中でもテレ朝は、『報道ステーション』(テレビ朝日系)の大越健介キャスターと、新番組『有働Times』(テレビ朝日系)が始まった有働由美子キャスターのコンビで臨むことが濃厚だといわれています。

 特に有働さんは新番組の注目度も高く、初回放送の視聴率は、番組平均の世帯視聴率で10.8%(ビデオリサーチ調べ)と悪くないスタートです。有働さんと大越さんの元NHKアナ2人が組めば、かなり強力な布陣と言っていいでしょう」

 ただ、一つ心配なのは、やはり新番組『有働Times』の評判だ。初回放送時の視聴率は悪くないとしても、SNSでは「バラエティみたい」などといった声が聞かれ、「報道番組にしては“軽すぎる”」と評価する視聴者も少なくなかった。

「今回の選挙特番に有働さんが起用された場合、新番組の評価が番組の視聴率に直結するでしょうね。NHK退社後は、民放で報道から音楽番組まで幅広く携わってきた有働さんですから、どこまでお茶の間に『有働さんが報道をやるなら見たい』と思わせられるかはわかりません。

 布陣だけ見れば“テレ朝無双”とも思えますが、不安視するテレビ局関係者も多いでしょう。衆院選が、有働さんの報道キャスターとしての試金石になるかもしれません」(同前)

 はたして、選挙特番はどこがトップを取るのか。選挙とは別に、テレビ局では早くも熾烈な戦いの下準備が始まっていることだろう。