飯山陽氏(C)日刊ゲンダイ

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 昨年10月に設立された政治団体「日本保守党」(百田尚樹代表)の“内紛”がSNSで注目を集めている。

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 8日、衆院選(15日公示、27日投開票予定)に向け、選挙区4人と比例代表26人の候補予定者名簿が同党から発表されたのだが、比例名簿登載者に今年4月の衆院東京15区補欠選挙に同党から出馬した飯山陽氏(48)の名前がなかった。それが揉める理由となったようだ。

 飯山氏は「ハマス・パレスチナ・イスラエル−ーメディアが隠す事実」(扶桑社新書)などの著書があるイスラム思想研究者でもあり、百田代表も「永遠の0」などベストセラーがある有名作家だ。

 飯山氏は同日、自身のYouTubeで「何も話は聞いておりません」「東京15区の補選、すごく頑張ったんですけど、まあふさわしくないということなんですよきっと」「誰も出ないからあなたがやってほしいって言われたんですよ私」「本当に退路を絶って、自分が今まで持っていたものすべて捨てて、人生をかけて選挙をやったんですよ、本当に。ロクに寝れない、ロクに食べれない、1日中外出っぱなし、歩きっぱなし、立ちっぱなし、話しっぱなし。すごく頑張ったんですけど…」などと納得がいかない様子で悔しさをにじませた。

 9人の候補が乱立した4月の補選で飯山氏は4位にとどまった一方、約2万4000票を獲得。ジャーナリストで同党の事務総長を務める有本香氏は「最初は泡沫候補といわれたが、大きなステップになった。同じことを全国で展開し、理解者を増やしていく」と強調していた。

■他党の妨害で不眠症状に悩まされるようになった飯山氏

「飯山氏は選挙期間中に別の政治団体『つばさの党』に執拗に追い掛け回されたことで不眠、耳鳴りなどの症状に悩まされるようになり、補選後に同党15区の支部長を退任しました。飯山氏からしたら“あそこまで頑張ったのに…”という思いもあるのでしょう」(同党関係者)

 飯山氏は自身が比例名簿から外された理由について、「私が思い当たるのは、選挙期間中に(百田)代表に対して、かなり何度も自分の意見を言いました。それは選挙に関わることです。そのたびにですね、私はかなりお怒りを買いました。それも原因なんじゃないかなと思います」と推測している。

 一方、百田代表は自身のXで「オンボロ船の日本保守党が大海原に向けて出航しようという、今まさにその時に? いや、その時を狙って、というべきか… 目的はおおよそ予想がつくが、私たちには相手にしている時間はない」と、飯山氏の名指しこそ避けたものの、“相手にしない”方針を明らかにした。

「4月補選では百田代表と飯山さんは二人三脚で頑張っていました。どこで二人の間に亀裂が入ってしまったのか…」(同)

 補選期間中の飯山氏の表情は写真のようにとても明るかった。今回、YouTubeで告発している人物とはまるで別人だ。“飯山氏の乱”は今回の選挙にどんな影響を与えるのだろうか。