長崎が新スタジアム初戦で快勝【写真:藤原裕久】

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ピーススタジアム初陣は大分相手に4-1の勝利

 V・ファーレン長崎は10月6日、J2リーグ第34節大分トリニータを新スタジアムに迎えた。

 こけら落としとなる最新施設ピーススタジアムで4-1の勝利をサポーターと分かち合った。汗も滲むじめっとした湿度に追い打ちをかけるような熱気が新スタジアムを覆った。

 開場前からすでに多くのファン・サポーターが駆け付けたピーススタジアム。この日がこけら落としとなった長崎の新たなホームスタジアムは、20,027人を収容するなど、最新設備が揃う。スタジアムを中心にアリーナ・ホテル・商業施設・オフィスなどの複合施設を民間主導で開発するプロジェクト「長崎スタジアムシティ」で一番の目玉だ。

 大声援を受けて始まった試合は、長崎が序盤からボールを握ると、中央ではFWマテウス・ジェズスとマルコス・ギリェルメの2人が息の合ったプレーでゴールへ迫る。DFラインの手前ではキャプテンマークをまいたMF秋野央樹が攻撃を組み立てる基盤に。前線のFW安部大晴も合わせて長崎が優位に前半を進めていく。

 すると前半24分、マテウスが相手GKムン・キョンゴンのパスミスをカット。そのまま無人のゴールに流し込んだ。勢いに乗った長崎は同33分、左コーナーキックのチャンスを得ると、電光掲示板に流れる「入れろ!」の文字に呼応するように、DFヴァウドが頭で合わせ追加点を奪う。

 一方の大分は左サイドを起点として仕掛ける姿勢を見せるが、クロスの部分で精度を欠くなど苦戦。ピッチ上で芝がめくれる部分が目立つ様子は、その激しさも物語っていた。だがハーフタイム後は流れも変わり、長崎の防戦も目立つようになる。

 ペナルティーエリア内に何度もボールを放り込む大分に対し、長崎も懸命な守備で応戦。次第にオープンな展開になるなか、後半4分にカウンターからチャンスを作り、ペナルティーエリア内でこぼれたボールをマルコスが冷静に流し込んだ。

 劣勢の大分が徐々にファウルを犯す回数が増えたものの、冷静に戦う長崎。同44分に大分DFペレイラに決められ失点を許したものの、同アディショナルタイム3分にMF笠柳翼が突き放す1点を加え4-1で試合を終えた。

 現在J2リーグ3位に位置する長崎は、勝ち点を63まで伸ばしJ1昇格プレーオフ出場圏をキープ。こけら落としとなったピーススタジアムで嬉しい初勝利を飾った。(FOOTBALL ZONE編集部)