ひび割れが発生した橋台の張り出し部(黄色の枠部分、横浜市提供)

 横浜市は3日、みなとみらい21(MM21)地区に新設した陸橋「高島水際線デッキ(仮称)」を来年3月に開通させると明らかにした。設計ミスにより、今年6月の利用開始予定が延期となっていた。歩行者の通行が可能になれば、国内最大の音楽ライブ専用施設「Kアリーナ横浜」と横浜駅のアクセス手段が増え、周辺道路の混雑緩和が期待される。

 デッキは全長約130メートル、幅員6メートルで、みなとみらい大橋とKアリーナ付近を結んでいる。市は主要部の整備完了に伴い、6月1日の利用開始を決定したが、デッキの土台部分に最大幅3ミリのひび割れが見つかり、前日に延期を発表した。

 市によると、設計を担ったJR東日本コンサルタンツ(東京都)の調査で構造上の不具合が発覚。土台の柱を増やす補強工事が決まった。追加費用は全額、同社が負担する。

 デッキは2021年8月に着工し、当初はKアリーナの開業に合わせて昨年9月に開通する予定だったが、想定外の地盤が見つかって工法を変更し、工期が長引いた経緯がある。