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 兵庫県明石市の前市長・泉房穂氏(61)が3日、自身のSNSを更新。兵庫県知事だった斎藤元彦氏(46)の失職に伴う知事選(31日告示、11月17日投開票)について言及した。

 日本維新の会の清水貴之参院議員(50)=兵庫選挙区=が出馬する方針を固め、2日に県庁を訪問。維新の県議団から出馬の要望書を受け取り「後押ししてもらった。立候補するということで考えている」と記者団に述べた。維新公認か無所属かは幅広く考えるとした。来週中にも記者会見し、正式表明する。

 清水氏は朝日放送(大阪市)の元アナウンサー。次期衆院選で兵庫8区にくら替えして出馬する予定だった。知事選について「県全体がおかしな状態になり、イメージが悪くなっているとの思いが強かった」と説明。国会内で記者団の取材に応じた藤田文武幹事長は公認か推薦か問われ「清水氏は維新スピリットを持っている。幅広い支持を得て政策を実現するために、どちらがより望ましいか考えたい」とした。

 維新は当初、文書問題で斎藤氏を擁護する姿勢も示したが、今年8月の大阪府箕面市長選で大阪維新の会所属の現職が敗北。文書問題の影響を懸念する声が広がった。県議会の知事不信任決議には維新も賛成し、斎藤氏は9月30日に失職した。

 泉氏は「維新の吉村共同代表は、“党利党略”で3年前に擁立した責任をどう総括しているのだろう。大阪府の財政課長を急きょ、兵庫県の知事に担ぎ出し、兵庫県政を混乱させた責任をどう感じているのだろう。反省もなく、またも同じように“党利党略”で急きょ、候補者を擁立とは…」と、維新の姿勢に疑問を呈した。

 続く投稿では、清水氏が代表を務める政治団体「清水貴之後援会」が、22年に神戸学院大の上脇博之教授から政治資金規正法違反の疑いで告発を受けるなどし、2017年と20年の政治資金収支報告書に「日本維新の会国会議員団」からの寄付金計300万円を記載しなかったとして、訂正していることを指摘した。

 知事選は、立候補する意向を固めた同県尼崎市の前市長稲村和美氏(51)ら複数の候補者と争う構図が見込まれる。県議会最大会派の自民党は独自候補を模索し、1日に出馬表明した元経済産業省官僚中村稔氏(62)からの推薦依頼に応じるかどうか協議。共産党は医師大沢芳清氏(61)の推薦を決めている。