自民党総裁選立候補者討論会に臨み、質問に答える茂木敏充幹事長

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  自民党総裁選の候補者(林芳正官房長官は能登豪雨災害の対応専念で欠席)が22日、NHKの番組で人口減少問題について議論を交わしたが、茂木敏充幹事長(68)は自身の半生を振り返りながら地方の現状に言及した。

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 茂木氏は栃木県足利市出身。東大卒業後に総合商社、新聞社、コンサルとハードワークな業界を渡り歩いた意外な一面を持つが、自身の生い立ちを「私は地方の山間に生まれ、小学校も1クラス19人の分校に通っていました。ただ、人口減少の影響で、その分校も廃校になってしまいました」と振り返り、その上で「こういったことが起こらないよう地方の活力をアップしていく。これが私の政治の原点です」と語った。

 東京一極集中の是正と地方活性化への新たなアプローチを提案した茂木氏は「地方でミニ東京を作るという話ではない。それぞれの地域が特色を持つことが一番大切」と強調した。

 具体的には「半導体に限らず、様々な新しい産業を地方に立地させ、研究機関も含めてそれぞれの地域が特色ある産業の集積を図っていく」と述べた。地方大学や、高専の活用にも言及し「北海道から沖縄に至るまで、それぞれの地域が特色を持つ」と、重要性を訴えた。

 茂木氏は「この産業に従事するなら北海道に行きたい、この勉強をするなら徳島に行きたい」と、独自性を生かした各地域の発展の可能性を示唆。地方の基幹産業となっている農業や中小企業の生産性向上を挙げ「農業の生産性を上げるのは、それほどお金のかかる話ではありません。様々なやり方によって、生産性を上げることは十分可能」と、財源確保の見通しにも言及した。

 小泉進次郎元環境相(43)は、首都直下型地震のリスクを指摘し「首都機能分散の真剣な議論を官民挙げてやっていく」と述べた。石破茂元幹事長(67)は問題の根源として「18歳と22歳で若い方が東京に行ったきり戻ってこない」と、地方の魅力的な仕事の必要性を熱弁していた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)