6歳年上の「姉さん女房」

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 板野友美(33)の経営する会社が、かつての共同経営者から金銭トラブルで訴えられていた一件。訴訟の結果は不明であるが、くだんの会社「bebe cosmetique」が運営するブランドは絶好調のようで……。

(以下、「週刊新潮」2023年6月29日号をもとに加筆・修正しました。日付や年齢、肩書などは当時のままです。)

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【写真をみる】ヤクルト優勝旅行で「ビキニ姿」で大はしゃぎ 板野友美の“問題の一枚”ほか

「けけ(注・夫のこと)もお肌がきれいになった? フフ、実はけけもベベ使っています! そうしたらニキビが出来にくくなったって……」

 6月17日、自身が販売予定の新コスメをインスタグラムでそう宣伝した板野。あっけらかんとした夫の“ビジネス利用”を、高津臣吾監督が知ればビックリだろうが、実はこの会社、金銭トラブルに見舞われ、訴訟沙汰になっているというからより仰天……。

6歳年上の「姉さん女房」

 その内幕に踏み込む前に、板野と夫のヤクルト・高橋奎二(けいじ)投手の関係を振り返っておきたい。二人が結婚したのは2年前のこと。板野はAKB48の人気メンバーの一人で「ともちん」の愛称で呼ばれ、10年前にソロになって以降は歌手やモデル業に加え、ファッションブランドや化粧品会社を立ち上げるなど、実業家としても活動している。

 一方の高橋はヤクルトに入団して8年目のサウスポー。昨年は8勝を挙げるなどチームの連覇に貢献し、次代のエースとの呼び声高い本格派だ。登板は1試合にとどまったものの、先のWBCにも選出され、将来のメジャー志望を公言する。

 結婚し、1児をもうけた2021年に高橋が頭角を現したこともあり、その活躍と比例して板野も「アスリート妻」「ママタレ」として露出を増やしているのだ。

“WBCのビジネス利用”の声も

 しかし、

「高橋の奥さん、何とかならんですかね……」

 とは、ヤクルトのさる球団関係者。

「表に出過ぎですよね。高橋の妻であることを利用している感じで。旦那は今が大事な時なのに、妻としての自覚に欠けてますよ。高橋も何も言わないのかね」

 そうこぼすのも無理はないか。

 例えば昨年12月のハワイでの優勝旅行の際、板野はビーチでのビキニ姿や“村神様”を交えた3ショットを自身のインスタグラムにアップし、ひんしゅくを買った。

 今年3月にはWBC決勝戦後、グラウンドで行われた選手や家族の記念撮影の際に、ユニフォームを羽織ったワンピース姿で登場。約1週間後には、そのワンピースを自身のブランドで発売した。1着約2万円と高額だが、瞬く間に売り切れとなり“WBCのビジネス利用”と眉をひそめられたのだ。

「板野についての質問はご法度」

「高津監督は、高橋を2軍時代から手塩にかけて育ててきました」

 とはさるスポーツ紙のデスクである。

「何とか将来のエースに育て上げたい。だから、野球以外のことで高橋がチヤホヤされるのを極端に嫌がるんです。われわれが高橋を取材する際は、板野についての質問はご法度。彼女と絡めた記事を書くことも禁止です」

 高橋の起用法を「ヘビロテ」とAKBのヒット曲と絡めて見出しを付けた社は球団から呼び出され、板野について高橋にコメントを求めたテレビ局は逆鱗に触れた――繰り広げられる神経戦を本誌(「週刊新潮」)も報じているが、板野ご本人はどこ吹く風。冒頭のように、夫のフル活用に忙しいのだ。

取締役が退任

 そんな板野について、まだ知られていないトラブルがある。

「ともちんがビジネスパートナーともめたという話は聞いていましたが、訴訟にまでなっていたとは……」

 とは、さる板野の知人だ。

 実は彼女の経営するコスメ会社が、かつての共同経営者から訴訟を提起されているのだ。

 その会社の名は「bebe cosmetique」(以下、ベベ社)。設立は一昨年で、代表を務めるのは「高橋友美」、つまり板野その人だ。原告は、「HAAB SKIN」(以下、ハーブ社)という、これもまたコスメ会社である。

「ともちんは妊娠中、肌荒れに悩まされ、それをきっかけに化粧品を作りたいという思いが募ったとか」

 と知人が言う。

「でもノウハウがありませんから、AKB関係者の仲介でハーブ社と組み、一緒にベベ社を立ち上げました。が、1年と少しでハーブ社側の取締役が次々と辞めてしまったとうわさになっていたんです」

 実際、ベベ社の登記簿を見ると、昨年1年で5人いた取締役のうち4人が退任。現在、取締役は代表の板野のみとなっている。

債務を立て替えたが…

 そして訴訟が提起されたのは、この3月。訴状などによれば原告・ハーブ社の主張は大要こうだ。

〈ベベ社は、ハーブ社及び、板野の父が代表、板野自身も取締役を務める「TOMO.73」(以下、TOMO社)とがそれぞれ250株ずつ出資して設立した会社である。しかし昨夏、板野とハーブ社の間でトラブルが起き、ハーブ社が共同経営から撤退することになった。それに伴い、ベベ社はその前年、ハーブ社から借りていた750万円とその利息分を返金することになった〉

 この時点で、ベベ社の口座はハーブ社側が管理していた。そのため、ハーブ社側のスタッフが昨年8月、ベベ社の口座から当該の返金手続きを行うことになったのだが、訴状にはこうある。

〈返金にあたり、板野サイドはやはりその前年、ベベ社がTOMO社から借りていた750万円も同時に返金することを求めてきた。そのため、ハーブ社のスタッフは、8月10日、ベベ社の口座からハーブ社とTOMO社にそれぞれ750万円と利息分の振込手続きを行った〉

 ところが、

〈ベベ社の口座は1日の振込上限額が1千万円だった。そのため、TOMO社への振り込みができなかった〉

 やむを得ず、ハーブ社のスタッフは、

〈自身の会社の口座からTOMO社に750万円とその利息分を振り込んだ〉

 これはすなわち、本来、ベベ社の債務であるものをハーブ社が立て替えたことになる。

別の金銭トラブルも

 しかし、

〈その後、ベベ社側にこの立て替え分の返金を求めたが、それに応じない〉

 そのため、計762万円余りを求めて訴訟に打って出たというわけである。事実ならベベ社は債務をハーブ社に消してもらったことになる。これで返金しないなら、なるほど、ドロボーと言われても仕方ないのだ。

「共同経営を始めてみたものの、ほどなくハーブ社はともちんに違和感を抱くようになったそうです」

 とは、前出の知人。

「実際の経営はハーブ社任せ。その代わり、ともちんには商品開発とPRを任せていたものの、いろいろ商品に口出しする割に肝心のPRには熱心ではないと不満を抱いていたとか」

 こうして袂を分かった後での「返還無し」ではもめるのも当然か。

 さらに、訴訟資料にはまた別のトラブルも。ベベ社は原告以外にも、HP制作業者や運送会社、税理士などに100万円以上の未払い金があると指摘されている。

 その税理士に聞くと、

「話せません」

 と言うが、これもまた事実なら困ったものなのだ。

ギャラを要求

 現在もベベ社は稼働中。1本1万円台などのコスメを売りさばいている。

「ともちんは良い人ですが、仕事ではトラブル続きなんですよね」

 と先の知人が続ける。

「例えば、元AKBの後輩のYouTubeにコラボ出演した時のこと。こうしたケースでは、暗黙のルールとしてギャラ無しで行うものですが、彼女の場合はきっちりと要求していた。まあ、しっかりしているといえばそれまでですが、結局、この元メンバーとはそれ以来、疎遠になったままです」

 では、当事者たちは何と言うか。

 まずは原告・ハーブ社に尋ねたところ、

「係争中につき、お答えすることはできません」

 と言う。

 一方、被告である板野サイドに聞くと、

「返金の意思はありますよ」

 とベベ社の担当者及び代理人弁護士が説明する。

「ただ、もともと当社はハーブ社側が経営実務を担っていたため、帳簿類はすべて向こう側が管理していました。しかし、独立した後も、それらの引き渡しをしていただいていないんです。また、過去に化粧品の展示イベントがあった際、当社からハーブ社に商品を納入しているのですが、この代金に当たる200万円弱もまだ支払ってもらっていない。つまり、反対債権があるわけです。積み残されたこうした問題を解決した上でお返しするというのが当方の姿勢です」

「経営者として未熟であったことを深く反省」

 そもそも、袂を分かった原因は、

「経費の使い方に疑念を抱く点があり、ハーブ社側を信用できなくなったのがきっかけ。別れた後も帳簿類を返してもらえないため、問題の、昨年8月にTOMO社に振り込まれた金も含め、会計の全体像がまったくわからない。そのため、それが判明するまで、支払いを留保しています」

 他社への未払いも、

「一部については既に支払っています。残りについても帳簿類が戻り、債務が確定したら当然、きちんとお支払いするつもりです」

 当の板野は、

「本件につきましては、和解させていただけるよう真摯に対応しております。経営者として未熟であったことを深く反省し、精進してまいります。なお夫を広告、宣伝に利用しているとの御指摘ですが、ヤクルト球団側に確認したところ、そのような認識は一切ないとのことでした」

 とコメントした。

 高津監督が顔を顰(しか)めそうな泥沼トラブル……。

 前出の球団関係者は、

「今シーズンの高橋は波に乗り切れていません。それがチーム低迷の一因でもある」

「ともちん」夫婦、正念場である。

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 報道後、板野は自身のX(Twitter)に「皆さま、ご心配おかけしてすみません。ファンの方にいち早くこれだけはお伝えしたいです。経営者として、未熟ではありましたが、後ろ指さされるようなことは一切していませんので、ご安心下さい。ここは胸を張ってお伝えしたいです。今後は今以上精進し邁進していきます。今後ともよろしくお願いします」とつづっている。それから1年がたち、ともにディレクターを務めるコスメブランド「peau de bebe」は3周年を迎え、アパレルブランド「Rosy luce」のオンラインサイトには「SOLD OUT」の文字が並ぶ。夫の高橋投手も、17日の広島戦で熱投を披露し3試合ぶりの白星に。訴訟など過ぎたことだと言わんばかりに、夫婦ともども順風満帆のようだ。

デイリー新潮編集部