セルフ式ガソスタで「給油口カンカン」は絶対NG! でも一体なぜ危険なの? 熟練ドライバーもやりがちな「うっかり行為」に潜む危険とは
給油口に「カンカン」する危険性とは?
価格の安さが魅力の「セルフ式」のガソリンスタンドでは、利用客側が給油作業を行います。
その際の一連の行動は、事故が起こりにくいようシステム化されているものの、トラブルを避けるためには注意が必要なポイントも存在。
とくに、給油が終わった後にノズルの先端を給油口に「カンカン」と打ち付ける行為はNGとされています。
そこに一体どのような危険性があるのでしょうか。
セルフ給油機の使い方は、まず油種と油量を選択しお金を投入。
【画像】これが「給油口」の中身です!「意外な構造を画像で見る(18枚)
次に、静電気除去シートに手を触れてから給油口のキャップを開け、給油ノズルを差し込みます。
レバーを引けば給油が始まり、規定の料金や量、または満タンになれば自動的に給油がストップします。
そして給油が終わったら、ノズルを引き抜いて元の位置に戻すという流れです。
しかしこの作業の最後に、ノズルの先端に付着しているガソリンを振り落とそうと、ノズルの先端を給油口にカンカンと打ち付ける人が少なくありません。
ノズルを定位置に戻す際にガソリンを垂らさないためや、1滴でも多くのガソリンを入れたいという心理から、ノズルをカンカンするようですが、実はこれは非常に危険な行為です。
ノズルの先端を給油口にカンカンと当てる行為は、金属同士をぶつけることになるため、「火花」が生じる可能性があります。
クルマの給油口は、蒸発して気化したガソリンが出にくい構造を採用しているものの、それでも火花が引火する可能性はゼロではありません。
そして万が一にも引火してしまうと、当然のように大事故に繋がりますので、ノズルを打ち付ける行為は絶対にしないようにしましょう。
給油前は「静電気除去シート」に触れるべき?
また、給油時にタッチする静電気除去シートについて「いちいち触れるのが面倒」と考える人がいるかもしれませんが、これもガソリンへの引火を避けるため必須の行為です。
乾燥した日にドアノブなど金属に触れると「バチッ」とするように、人の体には静電気が蓄積されていることがあるため、静電気による火花が発生すれば給油時に引火する可能性も。
このようなトラブルを防ぐため、静電気除去シートに触れて静電気の発生を抑えているのです。
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このように、ノズルの先端を給油口にカンカンと打ち付ける行為は、可能性は低いとはいえ大事故につながる危険な行為です。
運転免許を取りたての人や普段あまり運転しない人のみならず、運転に慣れている人にも見られがちな行為ですので、うっかり癖でノズルを打ち付けないよう注意してください。