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先日、Instagramが新手の広告をテスト導入しているらしいという話がありましたが、YouTubeも同じです。もう、各サービスどれだけ広告詰め込めるか勝負になってきているような…。

SSAI広告

YouTubeの新たな試みにいち早く気づいたのは、クラウドソース型の広告ブロッカーSponsorBlockの開発者。いわく、YouTubeが「Server-Side Ad Injection(SSAI)を試しているようだと。このSSAIとは、その名のとおりサーバー側で広告を挿入する仕組み。その結果、ほとんどの広告ブロッカーは広告を広告として認識することも、ブロックもできなくなります。

現状はまだテストであり、SSAI型広告が表示されるのはほんの一部のユーザーのみ。

表示されたというユーザーたちが、その内容をRedditにポストしており、中には動画再生の前に90秒もの広告が表示されたという人も(しかもスキップ仕様なし)。また、X上では、ぱっと見通常動画コンテンツを同じように見えるが、表示されている動画のスライダーは動かせないという報告も。

YouTube vs. 広告ブロッカー

広告で収入を得るYouTubeと、広告を見ずにコンテンツだけを見たい広告ブロッカーは、長いバトルを繰り広げている犬猿の仲。

従来のYouTubeは、動画コンテンツへの広告挿入はクライアント側で行なっています。これは、動画コンテンツと広告が、ユーザーの手元(パソコンやスマホのアプリ)に別々で届き、これをプレーヤーが合わせるというやりかた。SSAI型は、これが手元に届く前にコンテンツ動画と広告がすでに合わさっている状態。で、広告ブロックの多くはこのクライアント型に対応した仕組みになっています。

米Gizmodoが米Googleにメールで取材したところ、以下のような回答がきました。「YouTubeはオーガニック広告、広告動画コンテンツの提供においてそのパフォーマンスと信頼性を向上しています。今回のアップデートは、広告ブロッカーを使用しているユーザーには最適とはいえない体験となる可能性があります。広告ブロッカーはYouTubeの利用規約に反しており、視聴者のみなさんには、お気に入りのクリエイターをサポートするためYouTubeで広告を見るか、YouTube Premiumに登録して広告非表示にするかと長年伝えてまいりました」

YouTubeいわく、広告収入の大部分は動画クリエイターの利益なるといいます。

つまり、広告ブロックはYouTubeのエコシステムそのものを脅かす存在だと。Googleは、過去にも、広告ブロッカーを使用してるユーザーに対して、動画を再生できないようにしたり、ローディング画面から先に進まないようにしたりとあの手この手で対抗していました。

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