「ちょっとショック」「完全に不必要」井上尚弥の“挑発”に苦言、“病院直行”ネリには「気概見せた」称賛送られる

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王座を防衛した井上尚弥

 5月6日、ボクシングの4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)が、東京ドームで元世界2階級制覇王者のWBC世界同級1位ルイス・ネリ(29=メキシコ)を6回1分22秒TKOで破り、防衛に成功した。

 試合は第1ラウンドから、波乱の幕開けとなった。1分49秒過ぎにネリの左フックがカウンターで決まり、井上はプロ初のダウンを喫する衝撃の展開になった。しかし、残り時間を冷静に防御。そして、第2ラウンドでは井上が左を合わせ、ダウンを奪い返した。第3ラウンドからは井上のペースで試合が進み、第5ラウンドでは左フックで2度目のダウンを奪う。そして、最後の第6ラウンドでは右のカウンターでネリをマットに沈め、東京ドームは4万人の大歓声に包まれた。

「試合後にネリ選手のインタビューが予定されていましたが、大事を取って、病院に直行となりました。ただ、ネリ選手のダメージは深刻なものではなかったようです。WBCのマウリシオ・スレイマン会長は自身のXで控え室のネリの様子を動画で公開しました。顔は腫れ上がってはいましたが、カメラに笑顔で答えていましたから」(スポーツライター)

 スレイマン会長はXで動画とともに「日本で大番狂わせの勝利に近づいた勇敢な挑戦者。世界最強を相手に披露した素晴らしいパフォーマンスを祝福する」と労いのコメントも添えた。JBC(日本ボクシングコミッション)関係者はスレイマン会長について「選手想いのとても素晴らしい男ですね」と話す。

 SNS上ではネリ選手の戦いぶりに

《序盤のノックダウンが接戦を意味するわけではない。接戦ではなかったが、ネリは気概を見せた》

《ありがとう、ネリ。あなたは井上と全日本人にとって最高のファイターの一人です。今日の試合に心から感銘を受けました。明日からはゆっくり休んでください。その後は旅行や休暇などで日本に戻ってきてください。その時私たちはあなたに「ようこそ、友よ!」と言います》

《ネリーのガッツには心を奪われましたナイスファイトですありがとうm(_ _)m》

 などとネリの健闘をねぎらう声も上がった。

 一方の勝利した井上選手に対しては、ラウンド中にネリ選手を挑発したり、客を煽るパフォーマンスを見せた行動について、SNS上では

《ネリの最後まで勝ちに行く姿に感動したと共に、井上尚弥もいよいよオラオラの王様みたいになってもてちょっとショック。 ここまで大きくなったら誰も抑えられへんのかな。 頭の反則で観客煽ってる姿はちょっとショックだった。 ネリゆっくり休んでほしい。最後のパンチはきつかった》

《 あれは完全に不必要だし、変なファンが増えてしまうキッカケにもなり得ない。 テンションとアドレナリンMAXなのはわかりますが、そういう時こそですね》

 などと苦言を呈する声も上がっている。

「再びここに戻って井上と再戦したい」と話したネリ選手。もう一度二人のスリリングな試合を観たいものだ。