Photo: のぐり

ROOMIE 2024年1月15日掲載の記事より転載

自宅での作業中に一息つきたいときは、コーヒーをハンドドリップして飲むことが多いです。ドリッパーは某メーカーのものを使っているのですが、前回と同じ味にならなかったり、薄すぎたり。ハンドドリップって奥が深すぎませんか……。

初心者でも、カンタンによりおいしいコーヒーが淹れられると評判のドリッパーを購入してみました。

パーツを組み立てるとドリッパーに

猿田彦珈琲「オリジナルドリッパー Drippen」

猿田彦珈琲の公式HPで購入してみると、届いたのはプラスチックでできた幾何学的な形のパーツ。円盤のようなものと、三角の形のもの、そして脚のような形のもの計5個です。これを自分で組み立てます。

同封されていた説明書に書いてある通りに組み立ててみました。

特に難しいことはなく、2、3分で完成しました! 軽いし荷物にならないので、外出先やアウトドアにも持って行きやすそう。

上から見るとこんな感じ。この中央に、ペーパーフィルターをセットします。

一般的なドリッパーだと、ペーパーフィルターの底部分は横から見えませんが、Drippenは横に壁がなく隙間が空いているので、外側からフィルターが見えます。不思議な構造ですよね。

ちなみにこのペーパーフィルターは、Drippen専用のもの。フィルターの接合部がギザギザしているのは一般的なフィルターと同じですが、Drippen専用ペーパーフィルターの場合は、強度を増すために、一枚ずつ手作業でサイドを糸で縫っているそうです。

よく見ると、端から糸が出ているのが分かりますよね。

Drippen専用ペーパーフィルターは、Drippenを買うと10枚付いてきますが、買い足したい場合はこちらも猿田彦珈琲の公式HPから購入できます。50枚入り500円(税込)なので、決して安くはありませんが、素材や作業量を考えると妥当な価格かもしれません。

コーヒーのおいしさを引き出すための構造

コーヒー豆を入れて、お湯を注いでみました。

Drippenの特徴的な構造の理由は、ペーパーフィルターが枠型に触れる面を限りなく少なくするため。そのおかげで、ドリップ時に発生する炭酸ガスが逃げやすくなっています。

ドリップの最初に、お湯をコーヒー豆にかけて「蒸らし」をしますよね? あれも、豆に含まれるガスを抜いて、コーヒーの成分を抽出しやすくするため。ガスを抜くって、おいしいコーヒーを淹れるうえで大切なことなんですね。

コーヒーの淹れ方って複雑で難しいイメージがありますが、Drippenなら、「ペーパーフィルターが上部の型枠に触れる面」を目安にお湯を数回注げばいいそうです。カンタンに安定した味になるのはうれしい。

飲み比べた感想は…

いつものドリッパーを使ったコーヒー(右)と飲み比べてみると、Drippenで淹れたもののほうが濃いような気がします。いつものコーヒーが薄く感じるというか。これは、コーヒー豆の成分がちゃんと出ていなかったということなのか……!

ドリッパーの構造によって、こんなにもコーヒーの味が違うんだと驚きました。コーヒーの楽しみ方の幅が広がったかもしれません。

Photo: のぐり