頭がぶつかり互いに苦笑いするユーリ阿久井政悟(右)とアルテム・ダラキアン【写真:荒川祐史】

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 ボクシングのWBA世界フライ級(50.8キロ以下)タイトルマッチ12回戦が23日、エディオンアリーナ大阪で行われる。22日は大阪市内のホテルで前日計量が行われ、世界初挑戦の同級1位・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が50.8キロ、6度防衛中の王者アルテム・ダラキアン(ウクライナ)が50.4キロで一発パス。悲願の王者奪取へ、睨み合い後に相手と頭をぶつけてしまう珍事が起きた。戦績は28歳の阿久井が18勝(11KO)2敗1分け、36歳のダラキアンが22勝(15KO)。

 まさかの偶然のバッティングが起きてしまった。先に計量台に乗ったのはダラキアン。クリアすると、両手の人差し指を天に突き上げた。挑戦者の阿久井もパス。写真撮影を兼ねた恒例のフェースオフで15秒睨み合った。しかし、珍事は直後。阿久井がお辞儀をして頭がゴッツン。互いに苦笑いし、阿久井はすぐさま謝るジェスチャーを取ると、会場は笑いに包まれた。

 阿久井は「うまく減量できた」と調整に自信。戦禍のウクライナから来日した王者に対し、「良い表情だった。自分の間合いに引き込んで戦います」と警戒感を強めた。

 もともと試合は11月だったが、他の試合の選手が調整期間中に負傷し、興行が延期に。阿久井は1週間休養を入れ、再び心身ともにつくり直した。これまで初回KO劇を演じてきたが、「初回KOにはこだわっていません」とまずは王座奪取に照準。岡山のジム初の世界王者誕生が期待される。

 メインイベントのWBA&WBC世界ライトフライ級(48.9キロ以下)2団体統一王者・寺地拳四朗(BMB)は48.7キロ、元WBA正規王者のWBA1位&WBC2位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)は48.8キロで一発パス。セミファイナルの121ポンド(約54.89キロ)契約8回戦に臨む東洋太平洋&日本スーパーバンタム級7位・那須川天心(帝拳)は54.8キロ、ルイス・ロブレス(メキシコ)は54.2キロで一発パスした。

 さらに54.5キロ契約8回戦の与那覇勇気(真正)は54.4キロ、辰吉寿以輝(大阪帝拳)は54.2キロで一発パスした。興行は「Prime Video presents Live Boxing」の第6弾として開催される。

(THE ANSWER編集部)