高速道路の脇で車にはねられて怪我をした“親友”(左)とそばで見守る犬(画像は『Suzette Hall 2023年12月31日付Facebook「I will stay by your side And protect you」』のスクリーンショット)

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昨年の大晦日、アメリカの動物保護団体スタッフが車の往来が激しい高速道路脇にいた2頭の犬を保護した。保護された当時、1頭は怪我をして動けずにいたが、もう1頭がその場を離れることなく見守っていたという。動物専門ニュースサイト『The Dodo』が伝えている。

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米カリフォルニア州アーバインを拠点とする動物保護団体「ローガンズ・レガシー29(Logan’s Legacy 29)」が昨年12月31日、Facebookに写真や動画を投稿したところ、反響を呼んだ。当時、高速道路を走行中の運転手から「道路を横断する2頭の犬がいる」と同動物保護団体に連絡が届いたそうだ。

同動物保護団体の創設者であるシュゼット・ホールさん(Suzette Hall)は、2人のスタッフと共に現場へ急行した。すると、グレート・ピレニーズと見られるメスの大型犬が道路脇に座り込んで動けずにいた。その近くにはオスの小型犬が、怪我をした大型犬を見守るかのように立っていた。

シュゼットさんは「それは完璧に忠誠心から来るものでした」と当時を振り返っており、2頭がいつも一緒に行動して互いを必要としている存在だと感じたようだ。のちに“アンブローズ(Ambrose)”と名付けられた小型犬は、明らかに“親友”の犬に対する忠誠心からそばを離れずにいるように見えたという。シュゼットさんは動物専門ニュースサイト『The Dodo』に、このように語っている。

「アンブローズは、怪我をした親友を道路脇に置き去りにすることはありませんでした。それにアンブローズは、私たちが親友を救ったことに対してどれだけ喜んでいたか、本当に言葉では言い表せないほどでした。だって、飛び跳ねて大喜びしていたんですから。」

シュゼットさんは他のスタッフと共に2頭を救おうとしたが、高速道路の脇ということもあり2頭が道路に飛び出さないように細心の注意を払った。そして、“セラフィナ(Seraphina)”と名付けた怪我をした大型犬を安全な場所まで移動させてバンに乗せ、アンブローズも無事にバンに乗せることができた。

シュゼットさんたちはまず、2頭を獣医のもとへ連れていった。幸いなことにセラフィナは比較的軽い傷を負っただけと判明し、アンブローズも健康に問題がなかったという。今月12日の時点で、セラフィナは獣医のもとで治療を受けており、アンブローズは一時預かりの里親のもとで過ごしているそうだ。

現在、セラフィナとアンブローズの両方に定期的に会いに行っているシュゼットさんだが、セラフィナの傷が治った後は2頭を一緒に過ごさせる予定とのことだ。シュゼットさんは「たとえ離れていても、自分を救助した人に会うときの2頭の反応はいつも同じなんですよ」と述べており、最後にこのように語っている。

「もう2頭とも感謝しっぱなしなんです。セラフィナは後ろ足で立ち上がって、前足で私をずっと抱きしめているんですよ。2頭のように救助されてこんなに幸せそうに感謝している犬は、これまで見たことがありません。」

なおテックインサイト編集部ではシュゼットさんに、セラフィナの現在の健康状態についてや、2頭を一緒に過ごさせるにあたってどのような計画があるのかなどをうかがうべく取材を申し入れている。

画像は『Suzette Hall 2023年12月31日付Facebook「I will stay by your side And protect you」』『Stray Rescue of St. Louis 2023年1月2日付Facebook「Heart fell asleep on Soul.」』『ONG ADOTA IGUATU 2021年2月15日付Instagram』『Johon EchoHawk Atkin 2022年7月15日付TikTok「#Eagle trying to take down a #RezDog.」』『Bilibili  2020年11月7日付「同伴被碾死的第四天.........真的让人感慨万千」』『Daily Star 2020年6月2日付「Loyal dog refuses to leave sister’s body after she dies on side of road」(Image: Jam Press)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)