ベッケンバウアー氏の黙祷でブーイングする、サウジのサッカーファンたち
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©︎Getty Images (3)
ドイツとサウジアラビアとの間では何か因縁があるようだ。それはおよそ22年前に開催された日韓ワールドカップにおいて、サウジアラビアはワールドカップ史上最も大きな敗北劇(0−8)を、ドイツ代表を相手に喫することになったことに起因したものではないだろう。
むしろ隣国カタールのワールドカップにおいて人権問題を強く訴えたドイツと、2034年にワールドカップを開催するサウジアラビア。またはオイルマネーでスター選手を爆買いするサウジアラビアと、(ガブリ・ベイガの移籍について)それに異を唱えた元ドイツ代表MFとの関係ではないだろうか。
いずれにしても首都リヤドでクリスチアーノ・ロナウドが所属するクラブの本拠地アル・アワル・パークでは、フランツ・ベッケンバウアー氏への黙祷の際にブーイングが浴びせられ、そしてトニ・クロースがボールを触る度にも同じくブーイングが鳴らされていた。
これはサウジアラビアのサッカーファンの大部分は、世界のサッカーファンというよりもむしろ、自分の国のことや文化へのファンであることを自らアピールした格好ともいえるだろう。アチレチコ戦で勝利をおさめた試合後、クロースはSNSにて「今日は楽しかったね。素晴らしい観客たちだったよ」と明らかな皮肉を綴っている。