静岡市清水区の化学工場で発がん性が指摘されている有機フッ素化合物=PFASが高い濃度で検出されている問題を受け、静岡市は問題発覚以降、毎日、工場前の水路から水を採取し調査を実施しています。

その調査の途中結果が市のHPで公表され、最大で国の暫定目標値の「54倍」の濃度のPFASが検出されたことが分かりました。

市の調査は、毎日午前10時半と午前11時半の2回、工場前の水路から水を採取し、静岡市環境保健研究所で検査をしています。

今回公表されたのは10月31日から11月12日の調査結果で、このうち11月10日の午前11時半に採取した水から、国の定める暫定目標値である50ナノグラムを大幅に上回る、2700ナノグラムの濃度が検出されました。調査結果の中には目標値を下回る数値が出る日もあり、日によって数値が変動する結果となっています。

静岡市はこれまで、市内5つの河川や工場前の水路、工場周辺の井戸5か所で調査を実施していて、水路及び井戸4か所から目標値を超える濃度のPFASが検出されていましたが、そのうちの最大が1リットル当たり1300ナノグラムで、今回はこれまでの調査の中で一番高い濃度のPFASが検出されたことになりました。

静岡市は、引き続き、水路の調査を継続するとしていて、その他の地点(海域への流出部・地下水)の調査結果も、結果が判明次第、順次公表していくとしています。