19日午前の債券市場で、先物中心限月9月限は続伸。日銀の政策修正を巡る思惑が後退するなか、朝方には148円43銭まで上伸する場面があった。

 日銀が16日まで開いた金融政策決定会合で現行の大規模な金融緩和策の維持を決めたほか、植田和男総裁が記者会見で「日銀が目指す物価上昇率2%の安定的な達成には、なお時間がかかる」と述べたことが買い手掛かりとなったようだ。ただ、前週末に米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事や米リッチモンド連銀のバーキン総裁がタカ派的な発言をしたことなどから米金利の先高観は根強く、朝方の買いが一巡したあとは伸び悩む場面があった。

 午前11時の先物9月限の終値は、前週末比7銭高の148円39銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前週末比0.005%低下の0.395%で推移している。

出所:MINKABU PRESS