イマドキ小中高校生の「大人になったらなりたいもの」ランキング第1位は…「会社員」♪コロナ前と様変わり

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子どもの頃に夢見た、「将来なりたい職業」は何でしたか?第一生命では毎年、全国の小学生・中学生・高校生を対象に「大人になったらなりたいもの」アンケートを実施していて、その最新版がつい先日、発表されました。社会の常識や習慣が変わったコロナ禍を経て”今どきの子どもたち”はどんな職業に憧れを持っているでしょう?やっぱり、YouTuberとかゲームクリエイターとか、流行りの職業?…意外と現実的だったりして!?

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最新版「大人になったらなりたいもの」アンケート その結果は?

第一生命が毎年実施している「大人になったらなりたいもの」アンケート。今回、2022年12月に全国の小学生(小学校3~6年生)・中学生・高校生3000人を対象に行った最新の調査結果が発表されました。

さっそく、見てみましょう!

【小学生(小学校3~6年生))】


画像出典:第一生命「第34回大人になったらなりたいもの」アンケートニュースリリース

【中学生】


画像出典:第一生命「第34回大人になったらなりたいもの」アンケートニュースリリース

【高校生】


画像出典:第一生命「第34回大人になったらなりたいもの」アンケートニュースリリース

小中高生男子・中高生女子の第1位「会社員」 小学生女子は「パティシエ」

調査結果を見ると、小中高生男子、中高生女子の第1位は「会社員」 。小学生女子の第1位は「パティシエ」でした。

第一生命では、1989年から毎年、全国の子どもたちを対象に「大人になったらなりたいもの」アンケートを実施していますが、コロナ禍前にあたる2019年までは、幼児・児童(保育園・幼稚園および小学1~6年生)が対象。今回のように小学生(小学校3~6年生)、中学生、高校生を対象とするようになったのは、コロナ禍が始まった2020年の調査からだそうです。

コロナ禍前、2019年の未就学児および小学生男子の1位は「サッカー選手」、女子の1位は「食べ物屋さん」で、男女とも「会社員」はトップ10に入っていませんでした。

2019年【第31回「大人になったらなりたいもの」アンケートの調査結果
調査対象:全国の未就学児および小学生(1~6年生)1,000人


画像出典:第一生命「第31回大人になったらなりたいもの」アンケートニュースリリース

そして、調査対象が変わった2020年の調査では、小学生男子(小学校3~6年生)の1位が、いきなり「会社員」に。小学生女子(小学校3~6年生)のランキングにも、4位に「会社員」がランクインしました。調査対象が違うので、一概に比べることは出来ませんが、コロナ禍でリモートワークの導入が進み、自宅で仕事をする父親や母親の姿を見て、「会社員」という職業に”憧れ”を持つ子どもが、増えたのかもしれませんね。

2020年に新たに調査対象となった中高生でも、男女とも第1位は「会社員」に。以来、2021年、2022年と3年連続で小中高生男子、中高生女子の1位の座をキープしています。ちなみに、小学生女子の第1位「パティシエ」も3年連続だそうです。

「漫画家/イラストレーター」「学者/研究者」も人気上昇中

今回の調査で、大きく順位を伸ばしたのが、小中学生女子の第2位にランクインした「漫画家/イラストレーター」。特に中学生女子のランキングでは前々回(2020年)のランク外から、前回(2021年)は9位、そして、今回は2位と着々と順位を上げています。

2022年の映画興行収入を見ると、邦画は第1位『ONE PIECE FILM RED』(197.0億円)、第2位『劇場版 呪術廻戦 0 』(138.0億円)、第3位『すずめの戸締まり』(131.5億円)と、アニメーション作品がトップ3を独占。いずれも100億円越えの大ヒットになりました!うち2本は漫画が原作の作品です。また、2022年の流行語大賞にも、アニメ『SPY×FAMILY』がノミネートされるなど、アニメや漫画が世の中の大きなトレンドを生み出していることから、その世界に憧れを抱くのも頷けますよね。

そして、「学者/研究者」も人気上昇中。小中高生男子と高校生女子で、今回初めてランクインしました。小学生男子は10位(3.8%)、中学生男子は6位(4.9%)、高校生男子は5位(3.9%)、高校生女子は9位(3.3%)。数学や天文学など「興味のある学問を究めたい」という声もあれば、「母が病気で亡くなったので薬の研究・開発をしたい」(小学5年生・女子)、「高校でSDGsを学び、未来の海洋資源のために役立つ研究をしたいと思った」(高校1年生・男子)など具体性のある夢も挙がっていました。

小中高生男子、中高生女子と、各世代で断トツの人気だった「会社員」。ですが、会社員といっても仕事はいろいろ。子どもたちは会社員として、どんな分野の仕事をしたいのでしょう?

「会社員」としてどんな分野の仕事をしたい?

小学生女子、中学生男子、高校生の男女の第1位は「科学技術・ものづくり」分野でした。また、「商社」も人気で、中学生女子で1位、中学生男子で3位、高校生男女で2位にランクイン。「商社経験を積んで海外で活躍したい!」「いずれは自分で色々と考えて起業したいから」といった理由も挙がっていました。 

「科学技術・ものづくり」や「商社」とは、恐れ入りました。わたしの小中高時代を思い返しても、「科学技術・ものづくり」や「商社」という言葉が頭に浮かんだことは一度もありません…。どんな仕事かも想像出来ませんでした。

小さな頃からインターネットやパソコンに触れられる環境で育ってきた、デジタルネイティブの子どもたち。わたしの子どもの頃より、圧倒的に情報量が多く、いろいろな世界を知っているから、具体的な夢が描けるのかな…と、ちょっとうらやましくなりました。

【会社員としてどんな仕事がしてみたいか】


画像出典:第一生命「第34回大人になったらなりたいもの」アンケートニュースリリース


画像出典:第一生命「第34回大人になったらなりたいもの」アンケートニュースリリース

子どもたちの憧れの人って誰?ヒーローは〇〇です!

そして今回は、初の試みとして「憧れの人」も調査したそうです。

なんと、なんと、すべての年代で男女問わず、「お父さん・お母さん」が第1位になりましたーーーー!!! すごい!

「身近なヒーローだから(小学6年生・男子)」「いつでも味方になってくれる頼もしい両親だから(小学4年生・女子)」「父も母も沢山愛情を注いでくれて、私もそんな親になりたいから(中学1年生・女子)」「自分の夢を諦めないで成功を収めていて尊敬する(高校1年生・男子)」「イラストレーターになりたいと話したとき、どういう仕事で、なるにはどうしたらいいのか熱心に教えてくれたので」(中学1年生・女子)などなど。
仕事や家事にがんばる姿や、自分の将来について真剣に考えてくれる姿を見て、”一番身近な尊敬出来る人”だと感じる子どもも多いようです。

”ヒーローだから”と子どもに思ってもらえるなんて、親冥利につきますよね。

個人的に気になったのは、高校生女子の5位にランクインした「SNS上の知り合い・友だち」。TikTokやInstagram、Twitterがかなりの影響力を持ったコミュニケーションツールであることがうかがえますよね。アナログ世代のおばさんとしては、くれぐれも”慎重に”SNSを使ってほしいと思います。

【あなたの憧れの人は誰ですか?】


画像出典:第一生命「第34回大人になったらなりたいもの」アンケートニュースリリース


画像出典:第一生命「第34回大人になったらなりたいもの」アンケートニュースリリース

今回の調査で「なりたいもの」の選択肢の中に、「特になし」があったかどうかはわかりませんが、子どもたちがコロナ禍に負けず、将来の”夢”を描いてくれていることに、少しホッとしました。そして、「選んだ職業になりたい理由」について、「好きだから」「収入が良さそうだから」とごもっともな意見の中で、「人の役に立ちたいから」という理由が、中高生男女でいずれも2位、小学生男女で3位にランクインしたことが、なんだかうれしかったです。


画像出典:第一生命「第34回大人になったらなりたいもの」アンケートニュースリリースより

社会の常識が一気に変わったコロナ禍を、多感な時期に経験したデジタルネイティブ世代の子どもたちが、どんな社会を作っていくのかとっても楽しみです。そして、我々大人たちは、すべての子どもたちが自由にのびのびと”夢に挑戦出来る”環境を作っていきたいものですね。