急な雨「オープンカーは傘OK?」 走行中に「傘差し」は何違反? ゲリラ豪雨の予知する方法とは
オープンカーで傘を差しながら走行したら違反になる?
開放的な気分を味わえるオープンカーですが、突然の“雨”に弱いというデメリットもあります。
それこそゲリラ豪雨のような急な大雨に見舞われると、屋根が閉まる前にずぶ濡れになってしまうこともあるかもしれません。そのような状態で、傘を差しながらの走行は問題ないのでしょうか。
外の空気を直に感じることのできる開放感のあるオープンカーですが、走行中に急に降ってくる雨などに弱いという特徴があります。
【画像】これはスゴい! 約15秒で開閉出来る超高級オープン! その様子を写真で見る!(23枚)
走行しながらスイッチひとつで屋根を自動開閉できるモデルであれば問題ありませんが、停車しないと屋根の開閉をおこなうことのできないモデルも存在。
それこそ、もしゲリラ豪雨のような急な大雨に見舞われた場合、停車できる場所を探しているうちにずぶ濡れになってしまう恐れもあります。
そのような場面での対処法として、傘を差して運転するとなると、片手は傘で塞がれるため片手で運転操作をすることになります。
片手運転の場合、例えば運転中に突然人が飛び出してきた際に避けようとしてもハンドル操作としては不十分です。
このように「両手でハンドルを握っていれば避けられたかもしれない」という事故では、道路交通法第70条において「安全運転の義務」に抵触する可能性が考えられます。
道路交通法の第70条では、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と記されています。
ほかにも、「片手の腕や肘を窓から出して運転をする」、「運転中に片手を使って飲食をする」、「片手でたばこを吸いながらハンドルを握る」という片手運転行為も、状況によっては安全運転義務違反と判断される可能性があります。
とある警察関係者は「仮にオープンカーを走行中、急に雨が降ったため傘をさしながら運転した場合、片手運転として違反に該当する恐れがあります」と話します。
もし、オープンカーで傘を差しながら安全運転義務違反とされた場合、違反点数2点と反則金9000円(普通車)が科せられるほか、反則金を支払わなければ、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金となります。
同乗者なら「傘OK?」 ゲリラ豪雨は予知出来る?
では、運転席のドライバーではなく、助手席に座っている同乗者が傘を持ってあげるのは問題ないのでしょうか。
前出の警察関係者は、助手席が傘を持って走行することについて「助手席の人が自分とドライバーのために傘をさして乗車した場合においても、『安全運転義務違反』で取り締まりを受けるおそれがあります」と話します。
さらに助手席に座っている同乗者が傘をさしてオープンカーで走行した場合、道路交通法第71条4項の「(中略)乗車している者の転落又は積載している物の転落若しくは飛散を防ぐため必要な措置を講ずること」に抵触する可能性も考えられます。
前出の警察関係者担当者は以下のように注意喚起しています。
「傘をさしながらオープンカーで走行した場合、傘が飛ばされてしまったり、隣を走行するクルマにぶつけてしまう可能性があります。
さらにはあおり運転にもなりかねないため、自分の安全のためだけでなく、周りを走行するクルマのためにも、走行しながら傘をさすということはしないようお願いします」
当然、オープン状態で走行中の車内で傘を広げれば、台風の風に晒されてるのと同じくらい大きな風圧を受けることになり、変形や破損することで道路上に落下することも考えられ、危険だといえます。
自動車整備士のA氏は「オープンカーといえども、シートや内装素材、エアコンパネルなどは完全防水ではありません。そのため、基本的に雨が降ってきたら安全な場所に停車したうえで、屋根を閉めることが望ましいです」と話しています。
では、昨今のゲリラ豪雨などを事前に予知することはできるのでしょうか。
日本気象協会が運営するWEBサイト「tenki.jp」によれば、ゲリラ豪雨の前兆として「急に真っ黒な雲が近づいてくる」「雷鳴が聞こえる」「稲光が見える」などの天候の急変が挙げられてます。