中継スタッフが謎の失踪...フジツボが付着した神輿「これ、ラジオで中継して大丈夫なんですか?」

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【3行まとめ】
・「何かおかしい」第5話「儀式」をプレイバック!
・この日は、中継スタッフ・小野寺の20歳の誕生日で、リスナーのハガキにあった婚鎮祭に行くことに。婚鎮祭では、20歳の女性しか乗れない特別な神輿があり、乗れるのは儀式で選ばれた女性だけだという
・しかし、現場に到着し、儀式の衣装に着替えに行った小野寺が一向に戻らず...

毎週火曜深夜0時30分からは、ドラマ「何かおかしい」を放送中! 「テレ東プラス」では、第5話の内容をプレイバックする!

ラジオ番組「オビナマワイド」は、ラジオ東京の人気生放送番組。
この日は、中継スタッフ小野寺(樋口日奈)の20歳の誕生日。リスナーから小野寺の誕生日にふさわしいスポットやイベントの情報などを募集し、MCの小手伸也、アシスタントの香音が番組を進行する。


番組に、早速情報が寄せられた。リスナーの祖母が住んでいた集落に不定期開催のお祭りがあるということで、ラジオネーム・タロキチと電話がつながる。

「その年、20歳になる女性しか乗れない特別な神輿がありまして。それに選ばれると、とても名誉というか、素晴らしい将来が待っているとされているんですよ!」

「今日の企画にピッタリじゃないですか」

「そうなんですよ。で、その神輿に乗る女性の選び方が独特でして...お面を被るんですよ」

「お面?」

「はい。参加者の女性たちがお面をつけて、サイズが一番ぴったりだった人が神輿に乗れるんです。シンデレラみたいじゃないですか?」

「確かに! ガラスの靴がお面になった...みたいな」

「そうです! お面の写真があるので送りますね」


タロキチからお面の画像が送られてきた。内側にくわえるための板のようなものが付いていて、小手は「歌舞伎とかで使うくわえ面っぽい形だよね」と言う。

「くわえ面?」

「内側の棒みたいなところをかんで顔に固定するお面なんだけど、顔をそぐシーンに使うから、"殺す面"って書いて"殺面(そぎめん)"とも呼ばれてるんだよね」

「なんか怖いですね」

「小野寺ちゃん、20歳の女の子しか乗せてもらえないお神輿だって! これ、いいんじゃない?」

「そう...ですね。でもお面被らなきゃいけないんですよね?」

「いいじゃないですか〜小野寺ちゃん似合いそう」

「お面に似合うも何もないでしょ。しかもお面被ったら顔映んないし。こういうのって、儀式っぽくて怖いっていうか、気持ち悪いっていうか...。しかもお面くわえてたら喋れないですし...」

「小野寺ちゃんなら何とかなるでしょ」

「いや〜無理ですね」


乗り気ではない小野寺の様子に、「この中継行かなかったら、他ないぞ」とスタッフに焦りの色が。すると、コントロールルームに放送作家の花岡(濱正悟)がやって来て、番組公式SNSに寄せられたコメントを見せる。

『このお面は、凪ノ端集落の『婚鎮祭』で使われるお面だと思います。私は大学で歴史学の教授をしている者ですが、かなり貴重な機会ですので、ぜひ中継をお願いします』

情報の送り主は、Mr.masaoというアカウント。Mr.masaoのプロフィールには、『日本全国の祭事や儀式を専門に研究している者です。大学で歴史学の教授もしています』という紹介文が書かれていた。他にめぼしい情報もないため、Mr.masaoと電話をつなぐことに。


「はじめまして」

「Mr.masaoさんは歴史学の教授をされているとのことですが」

「そうなんです。たまたまこの番組を聞いていて、小野寺さんが『婚鎮祭』のお面に関して勘違いをされているようだったので、専門家として黙っていられなくなりまして」

「婚鎮祭というのは、もしかしたらタロキチさんが言っていたあのお祭りのことですか?」

「えぇ。あのお面は、婚鎮祭のメインで行われる『選妻の儀』で使用されるものだと思います。『選妻』とは妻を選ぶと書き、神様の妻を選ぶ儀式なのです。あのお面がピッタリ合えば、それは神様に選ばれたということになり、結婚できると言われています」

Mr.Masaoの話に徐々に興味を持ち始めた小野寺。

「なんかシンデレラみたいでもあり、ブーケトスみたいでもありますよね」

「そうなんですよ。日本の小さな集落に伝わる風習でありながら、エレガントさも併せ持つ、美しい伝統だと思いませんか?」

「思います。なんかロマンチック」

「しかも、このお祭りは不定期ですから。つまり誰でも参加できるわけではなく、祭りが行われる年にちょうど20歳になってないといけません。もうこの時点で限られた人にしか選ばれる権利はないわけです」

「そうですよね。そこからさらにお面にも選ばれて、って相当難関ですよね」

「おっしゃる通りです。私は小野寺さんがこの機会を得たことを、運命とすら感じています。ぜひ参加してください!」

「運命か〜! これはもう、私が選ばれるしかないですよね」

先ほどとは打って変わり、俄然やる気の小野寺。公式SNSに「お面に選ばれて、今年中に結婚しちゃうぞ〜!」と写真付きで投稿し、笑顔で中継先に向かう。
しかしコメント欄には、『近くだけどこの祭り聞いたことない』『よく見るとお面も何か変じゃない?』『奇祭にしては無名すぎる』など不穏なコメントが並ぶ。

番組はCMに入り、スタッフたちは無事に中継が成立しそうで胸をなで下ろす。花岡が「正直、メールも来てませんでしたから助かりました」と本音を吐露すると、「最近メールやコメントも減りましたよね。それってどうなんですかね?」と疑問を口にするアシスタントの香音。


すると、ディレクターの五十嵐(今井隆文)が、「この番組、上からは『帯でやる必要あるのか?』って話も出てるんで…」と裏事情を話し、騒然とする一同。

他にレギュラー番組がほぼない小手は特に動揺するが、番組スタート時に不祥事を起こした局アナの代打で穴埋めしたことを引き合いに出し、「俺には義理があるよね?」と迫る。すると香音が「何で自分だけ残ろうとしてるんですか! みんなで何とか頑張りましょうよ!」と言うが、「そうやって若い子だけが残ったりするんだよな〜」と嫌みっぽく返す小手。スタジオに重い空気が流れる。

そうこうしているうちに小野寺が山奥の集落に到着し、中継がつながった。村長の越田(仲義代)をはじめ、村人たちに手厚く迎えられる。

「今更ですが、急によそ者が参加しても大丈夫なんですか?」

「もちろん大歓迎です。本当にありがとうございます」

「良かった〜」

「お祭りの準備もあるし、どうぞこちらへ」


急かすように背中を押され、移動し始める小野寺。その道すがら、小手が「小野寺ちゃんは、お面合いそうですかね?」と尋ねると、「とっても可愛らしい方ですので、ぴったり合うと思いますよ」と答える越田。

しかし、「番組にメールをくれたタロキチさんという方のお婆ちゃんが、婚鎮祭で被るお面を持っていたんですが、これってもしかして選妻の儀で選ばれた方だったんですかね?」という問いには無反応。一点を見つめて黙々と歩き、どこか様子がおかしい。


その後もスタジオからの質問には一切答えず、小野寺の「前回はいつ頃開催されたんですか?」との問いに「23年前ですかね」と答えるのみ。今年開催する理由についても答えず、香音が「このお祭りはどのくらい昔からあるんですか?」と聞くと、ようやく「始まりは、平安時代とも鎌倉時代とも言われているんですが、この儀式は秘儀ですので、外部に知られ
ないように記録も残されていないんですよ」と口を開いた。

これまで秘められてきた儀式ということで、「ラジオで中継しても大丈夫なんですかね?」と違和感を覚える花岡。ミキサーの畑野(松尾諭)が「今回解禁したんじゃねーの?」と言うと、「あぁ、なるほど…」と納得いかない様子でうなずく。

小野寺は「選妻の儀」で使用する神輿が置かれている場所に到着した。神輿には多くのひもが装飾として付いており、ところどころフジツボのような貝が付着している。


「心なしか磯の香りがします」とリポートする小野寺。

すると越田が、「選妻の儀に参加するために、衣装の着替えをお願いします」と告げ、小野寺を移動させる。

しかし、儀式の衣装に着替えにいった小野寺は一向に戻ってこず、村人の様子も何かおかしい…。

実はこの村の儀式には、とんでもない恐ろしい目的が隠されていた! そんな中、スタジオでは、番組スタッフやMCの本性が次々と暴かれるが…。

この放送は「ネットもテレ東」で期間限定配信中!



火曜放送! ドラマ「何かおかしい」【第6話 最終話】のあらすじは…

中継スタッフ・小野寺の失踪以来、人気急落で打ち切り寸前の「オビナマワイド」は、捨て身の作戦で「あなたのお困りごとなんでも助けます」というリスナーに媚びたコーナーを実施。
すると、「スクエア」という遊びの手伝いをしてほしいという依頼が若者からくる。「スクエア」とは、4ヵ所、場所を決めて、その4ヵ所を一緒に巡ると願いが叶うという都市伝説的な遊び。番組は「スクエア」に参加する若者を募り、手助けをするが、実は「スクエア」には「隅の婆様」という別名があり、これはとても恐ろしい儀式だった…。