公正取引委員会「朝日新聞社への注意は事実」、「押し紙」問題について和田議員が質問 - BLOGOS編集部
※この記事は2016年05月11日にBLOGOSで公開されたものです
5月10日の参議院経済産業委員会において、和田政宗議員(日本のこころを大切にする党)が、新聞の「押し紙」問題について質問した。この日は「原子力発電における使用燃料の再処理等のための積立金の積み立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律案」の審議が同委員会のテーマだったが、和田議員は「法案の質問に入る前に」と前置きし、以下の質疑を行った。
この問題については、4月、作家の幸田泉氏が「現代ビジネス」上で指摘していた。
「注意を行った、ということは事実でございます」
和田政宗・参議院議員:最近報道されております新聞の「押し紙」問題について、公正取引委員会に短く聞いていきます。「押し紙」は、新聞発行者が販売店に余分な新聞を買わせるものですが、この「押し紙」をめぐり、3月末に朝日新聞社が公正取引委員会から注意を受けた、との報道がありますが、これは事実でしょうか。また注意の内容はどのようなものでしょうか。
山田昭典・公正取引委員会 事務総局 審査局 局長:お答え申し上げます。公正取引委員会は、調査を行いました結果、独占禁止法に違反すると認定した場合には、排除措置命令等を行っておりますけれども、独占禁止法違反の疑いのある行為が認められなかった場合におきましても、違反に繋がるおそれが見られる場合には、違反行為の未然防止を図るという観点から、当事者に注意を行っております。
で、今お尋ねの朝日新聞社に対する件でございますけれども、個別の事案の中身でございますので詳細は控えさせていただきますが、当委員会が朝日新聞社に対しまして、3月に、販売店に対する新聞の販売方法について注意を行った、ということは事実でございます。
和田政宗・参議院議員:個別の案件は、ということでありますので、それではお聞きをいたしますけれども、「押し紙」行為が行われていることが判明した場合には、公正取引委員会はどのように対処するのでしょうか。
杉本和行・公正取引委員会委員長:お答えさせていただきます。独占禁止法は、不公正な取引方法を禁止しております。新聞紙につきましては、新聞業における特定の不公正な取引方法というものにおきまして、発行業者が販売業者に対して正当かつ合理的な理由が無いのに販売業者が注文した部数を超えて新聞を供給すること、または販売業者に自己の指示する部数を注文させ当該部数の新聞を供給することにより、販売業者に不利益を与えることを不公正な取引方法として禁止しているところでございます。
公正取引委員会といたしましては、このような行為が行われている場合には、厳正に対処して参りたいと考えておるところでございます。
和田政宗・参議院議員:ありがとうございます。
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