当事業は新・(株)鎌倉ニュージャーマンに引き継がれ、現在も通常通り営業が行われている

 (株)ヒワハーブ(TDB企業コード:200510860、旧商号:(株)鎌倉ニュージャーマン、資本金2000万円、神奈川県鎌倉市上町屋211、登記面=東京都大田区大森北1-19-20、代表清算人関千佳子氏)は、2月15日に東京地裁より特別清算開始命令を受けた。

 当社は、1968年(昭和43年)11月創業、71年(昭和46年)9月に法人改組した元・洋菓子製造小売業者。自社工場で製造する「かまくらカスター」「鎌倉ロール」などの生菓子を主体に、クッキーなどの焼き菓子、生ケーキ、スイートポテトほか定番商品をはじめ、季節商品や各種詰め合わせなどを扱っていた。「鎌倉ニュージャーマン」の屋号で、直営店(鎌倉駅前本店、逗子店)のほか、百貨店や駅ビルのテナントで店頭販売するとともにスーパー等への卸売りも行っていた。93年に工場新設後は百貨店への出店攻勢をかけ、地元鎌倉にとどまらない知名度を獲得。鎌倉土産の銘菓のひとつに数えられ、2001年9月期の年売上高は約18億3600万円を計上していた。

 しかし、2009年以降リーマン・ショックの影響もあり業況は悪化。採算性の低いテナント店からの撤退を順次行い、縮小均衡経営に転換するも売上減少に歯止めはかからず、2019年9月期の年売上高は約6億3000万円までダウンし、厳しい収益状況が続いていた。その後も、過去の設備投資に伴う借入金が年商を上回るなど、多額の金融債務が重荷となっていた。こうしたなか2020年4月、同業大手のモロゾフ(株)(東証1部、TDB企業コード:530038405)の出資を得た新会社・(株)鎌倉ニュージャーマン(TDB企業コード:158055900、登記面=鎌倉市小町1-5-2、代表野村謙氏、2020年2月設立)に事業を譲渡したうえで、当社については2021年5月31日開催の株主総会の決議により解散していた。

 負債は金融債務を中心に推定5億円。